講演情報

[08測-ポ-39]負荷プロトコールの違いによるパワー発揮特性の比較

*星野 宏司1 (1. 北星学園大学)
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【目的】最大無酸素パワー測定は多くの競技種目で用いられる測定評価法である。本研究は最大パワー値の最適負荷値によってパワー発揮特性を評価法に加えることを提案している。そこで、本研究の目的は最大無酸素パワーが得られる最適負荷値に着目して、最適負荷値を検出するための負荷方法について検討を加えた。【方法】被験者は男子アルペンスキー選手32名を用いた。被験者は2種類の負荷方法による最大無酸素パワーの測定を実施した。被験者はパワーマックスVⅡ(コナミ社製)に内蔵されている従来型の負荷方法で3段階の任意の負荷値で、被験者は10秒間の全力駆動運動と2分間の休息挟んで、最大値を算出する方法で実施した。一方、本研究は独自の負荷方法を考案して体重当たりで3%、5%、7.5%、9%、11%、13%、15%の7段階の負荷値で10秒間の全力駆動運動を実施した。なお、全力運動の間には4分間の休息をはさみ、最大無酸素パワー測定で得られる最適負荷値について検討を行った。【結果と考察】本研究は最大無酸素パワーの測定において、従来型の3段階の負荷プロトコールと本研究で考案した負荷プロトコールの2種類を実施して比較を行った。その結果、最大無酸素パワー値は従来型の負荷プロトコールでは16.1±1.7watt/kgに対し、本研究で考案した負荷プロトコールでは13.4±2.2watt/kgで両者に有意な差が認められた(p<0.05)。一方、最大無酸素パワー発揮時に得られた最適負荷値で比較すると、従来型の負荷プロトコールは8.7±1.1kpに対して、本研究で考案した負荷プロトコールでは、最適負荷は9.3±1.7kpで従来型に比較して有意に高値を示した(p<0.05)。以上のことから、本研究で考案した負荷方法では最大無酸素パワー値ならびに最適負荷値が従来型の負荷方法にくらべ、高値を示すことが明らかとなった。

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