講演情報

[03心-ポ-07]バスケットボールのシュートにおける目隠しおよび数字記憶による注意の影響

*山﨑 紀春1、戸枝 美咲2、新井 健之3、竹市 勝4、中島 弘毅5 (1. 日本大学非常勤講師、2. 日本女子大学、3. 高千穂大学、4. 国士舘大学、5. 松本大学)
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【はじめに】バスケットボールのような投球やゴルフのような打球を伴うスポーツでは、パフォーマンス向上のために投球や打球の前にボール運動を予測し、到達位置の予測を行う必要があり、その予測に合わせた運動制御の実施が不可欠である。これまで、ゴルフのパッティングにおける打球距離予測における短縮錯覚(2015)、バスケットボールのシュート(フリースローと任意距離)における投球距離予測における短縮錯覚(2019)を報告してきた。本研究では、まだ検討の進んでいないスリーポイントシュート(以下、3Pシュート)を加え、ボール軌道の予測に対する注意の影響について習熟差に着目し検討を行った。
【方法】被験者は女子大学生10名とし、バスケットボールの各種シュート(フリースロー、任意距離、3Pシュート)を実施し、ゴールリング付近の画像撮影により投球距離を計測した。シュートをする直前に数字記憶(記憶条件)、目隠し(閉眼条件)、数字記憶+目隠し(閉眼記憶条件)により、被験者のボールに対する注意配分を減少させ、シュートの投球距離の変化を比較検討した。分析は、リングの中心を0m、投球方向を+として、投球距離の誤差を示した。
【結果と考察】投球距離では、フリースロー(記憶条件:0.013±0.097m 、閉眼条件:0.063±0.385m、閉眼記憶条件:-0.51±0.538m)、任意距離(記憶条件:0.006±0.134m、閉眼条件:-0.026±0.789m、閉眼記憶条件:-0.155±0.522m)、3Pシュート(記憶条件:0.019±0.154m、閉眼条件:0.002±0.473m、閉眼記憶条件:0.005±0.442m)における各条件間において有意な差は認められなかった。平均値よりも標準偏差が大きいことから、投球距離の個人差が大きいことが影響していると考えられる。

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