講演情報

[06経-ポ-04]Jリーグクラブの地域における役割についてコアファンの願望からの検討アビスパ福岡の事例

*八尋 風太1、市川 圭之介2、渡邊 裕也2 (1. 至学館大学、2. 日本経済大学)
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2018年よりJリーグでは,シャレン!が始動した.シャレン!は,社会課題や共通のテーマに地域の人・企業などとJ クラブが連携して,取り組む活動である.また,3者以上の協働者と,共通価値を創る活動を想定しており,これらの社会貢献活動等を通じて,それぞれのステークホルダーの価値の再発見に繫がる活動としている(Jリーグ,2018).シャレン!が始まったことにより,クラブが対応できなかった課題においても対応可能となった.本研究の対象であるアビスパ福岡は2023年よりシャレン!が本格的に始動し,今後発展するにはイベントに参加してもらうことが必須である.チーム愛着の高いコアファンがクラブに求めていることに取り組むことで,参加人数が増加し,シャレン!に対する興味関心が高まると考えられる.そこで本研究では,コアファンがアビスパ福岡に求めている内容を明らかにすることを目的とした.アビスパ福岡の公式ホームページにアンケートの案内を掲載した.調査対象者はシーズン開幕時とシーズン閉幕時に回答した者のうち,大ファンと自覚していた906名であった.回答は自由記述によって収集し,Côté らが示す質的分析方法(Côté, et al., 1993)の手順に基づいて行った。ファンが求めていることとして「スポーツを軸とした街づくりへの期待」「プロスポーツチームが持つ資源による教育・文化的活動の機会創出」「スポーツ実施率向上への取り組みへの期待」「スポーツ資源を活用したダイバーシティ社会の創出」「選手による病院訪問」「子育て世代へのアプローチ」「興行上の改善を通したSDGs」のカテゴリが出現した.このような結果から,スポーツを活用することは望んでいるものの,1クラブでは解決することが難しいことをコアファンは望んでいた.したがって,企業・自治体と連携してニーズにあったイベントを企画する必要があるだろう.

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