講演情報
[03心-ポ-13]BREQ-4日本語版尺度の作成と妥当性の検討
*山之内 雄大1、中島 友樹2、蛯原 正貴3、藤田 勉2 (1. 鹿児島大学大学院人文社会科学研究科、2. 鹿児島大学、3. 江戸川大学)
自己決定理論に基づく運動場面の動機づけ研究では、動機づけの測定にBREQが使用されている。また、運動行動の継続には、自律的な動機づけが重要であることも示唆されている。本研究の目的は、BREQ-4日本語版を作成し、尺度の妥当性を検討することであった。研究方法は、2023年11月から5月にかけて、大学生446名(男子137名、女子309名、平均年齢19.61歳)を対象とした質問紙調査であった。なお,大学生446名のうち、215名には、運動継続のための動機づけ尺度(松本ほか,2003)、運動頻度尺度(岡,2003)、BREQ-4日本語版尺度を使用し、大学生231名には、目標内容尺度(山下・藤田,2017)、運動頻度尺度、BREQ-4日本語版尺度を使用した。質問紙配布の際に、インフォームド・コンセントを実施した。確認的因子分析の結果、7因子21項目モデルの適合度指標は、CFI=.857、 RMSEA=.092、 GFI=.852、AGFI=.797であった。各尺度 のα係数は、内発的動機づけ(α=.881)、統合的調整(α=.811)、同一化的調整(α=.727)、取り入れ的接近調整(α=.637)、取り入れ的回避調整(α=.618)、外的調整(α=.729)、非動機づけ(α=.799)であった。BREQ-4日本語版尺度と運動頻度尺度との相関分析の結果、運動頻度は、内発的動機づけ、統合的調整と中程度の正の相関、非動機づけと弱い負の相関であった。また、目標内容尺度との相関分析の結果、内発的動機づけ、統合的調整、同一化的調整、取り入れ的接近調整、取り入れ的回避調整は、内発的目標と中程度から高い正の相関、外発的目標と弱い正の相関であった。今後の課題は、Teixeira et al(2022)同様に、800名以上のサンプルを集めて再分析し、日本語版尺度の信頼性を検証することである。
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