講演情報

[03心-ポ-15]大学初年次生におけるスポーツ運動強度の志向性と大学精神健康調査(UPI)の関係

*金田 啓稔1、堀井 大輔1、村木 有也1、市谷 浩一郎1 (1. 大阪電気通信大学)
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スポーツ・運動行動については、仲間や環境(時間・空間)に加え、種目やレベル、実施目的、過去の経験など多くの要因が影響する。スポーツ心理学の分野では運動行動に対する「動機づけ」を検証し、自発的な運動参加の要因探しや動機づけモデルが模索されている。スポーツ・運動行動を展開する際には身体的健康に加え、精神的健康が影響を与えると考えられる。そこで、スポーツの運動強度の志向性に着目し、精神的健康との関係性について検討した。方法は2024年度開講の「スポーツ実習1」履修者に対し「運動量High-Middle-Low」の3段階クラスを提示し、希望者の多いMddleからHigh・Lowへ人数調整を行った上で3つのクラスに振り分けた。また、精神的健康については、学生精神健康調査(UPI)をガイダンス時に実施した。調査は受講生全員に対して実施し、調査の同意を得られた者(Low113,Middle35,High38)のみを分析対象とした。一元配置分散分析の結果、「UPI得点(Low19.12±11.25,High10.35±10.13)」はLowがHighより有意に高い得点を示した。またUPIを構成する「ライ・スケール(Low2.90±1.22,High2.45±1.52)」以外の「精神身体的訴え(Low3.92±3.06,High2.00±2.04)」「抑うつ傾向(Low7.80±4.74,High4.05±4.51)」「不安傾向(Low4.09±2.57,High2.29±2.50)」「脅迫・被害・関係念慮(Low3.38±2.46,High1.89±2.25)」の構成要因についてLowがHighより有意に高い得点を示した。これらのことからスポーツの運動強度の志向性は精神的健康が関与していることが明らかになった。

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