講演情報
[03心-ポ-53]アスリートのメンタルヘルスの問題に関する選手本人や専門家からの情報提示がスティグマに与える影響
*松本 瑞希1、酒井 佑2、雨宮 怜3 (1. 株式会社Septeni Japan、2. 筑波大学大学院、3. 筑波大学体育系)
近年,著名なアスリートによる,自身や身近な他者のメンタルヘルスの問題に関する情報発信は,その問題のアンチスティグマ活動において,重要な役割を果たすことが指摘されている(小塩ら,2020).本研究では,大学生アスリートを対象に,アスリートのメンタルヘルスに関する選手本人や専門家からの情報提示が,人々が抱えるメンタルヘルスの問題に関して示す態度に与える影響を明らかにすることを目的とした.
研究対象者は,A大学体育会B部の32名(女性15名,男性17名,平均年齢20.2±1.43歳)であり,無作為に知識介入群:専門家による教育動画の視聴(雨宮,2022),態度介入群:アスリート本人の体験談を記した記事の閲覧(よわいはつよいプロジェクト,2021),比較対照群(方言講座の動画)に分類した.対象とする資料の視聴・閲覧前後で,メンタルヘルスの問題に対する態度を評価するLinkスティグマ尺度日本語版(下津ら,2006),自作のアスリートのメンタルヘルスに関する態度尺度をはじめとする7つの尺度および質問項目への回答を求め,測定指標の得点の変化と群間の差異を,二要因混合計画による分散分析を用いて確認した.
本研究の結果,Linkスティグマ尺度において交互作用が有意傾向(p =.073)であり,知識介入群(p <.05)と態度介入群(p <.05)は,資料の視聴・閲覧前後に得点が有意に低下することが確認された.そのため,アスリートに向けた,専門家によるメンタルヘルスの問題の知識の提供(知識介入)や,不調を抱えた当事者であるアスリートとの間接的な接触(態度介入)は,一般的なメンタルヘルスの問題に関するスティグマの解消に繋がると期待される.
研究対象者は,A大学体育会B部の32名(女性15名,男性17名,平均年齢20.2±1.43歳)であり,無作為に知識介入群:専門家による教育動画の視聴(雨宮,2022),態度介入群:アスリート本人の体験談を記した記事の閲覧(よわいはつよいプロジェクト,2021),比較対照群(方言講座の動画)に分類した.対象とする資料の視聴・閲覧前後で,メンタルヘルスの問題に対する態度を評価するLinkスティグマ尺度日本語版(下津ら,2006),自作のアスリートのメンタルヘルスに関する態度尺度をはじめとする7つの尺度および質問項目への回答を求め,測定指標の得点の変化と群間の差異を,二要因混合計画による分散分析を用いて確認した.
本研究の結果,Linkスティグマ尺度において交互作用が有意傾向(p =.073)であり,知識介入群(p <.05)と態度介入群(p <.05)は,資料の視聴・閲覧前後に得点が有意に低下することが確認された.そのため,アスリートに向けた,専門家によるメンタルヘルスの問題の知識の提供(知識介入)や,不調を抱えた当事者であるアスリートとの間接的な接触(態度介入)は,一般的なメンタルヘルスの問題に関するスティグマの解消に繋がると期待される.
コメント
コメントの閲覧・投稿にはログインが必要です。ログイン