講演情報

[03心-ポ-36]学外活動および宿泊を伴う集中型の大学体育授業における学生の主観的恩恵

*小笠原 佑衣1、三宅 孝昭1、吉井 泉1、川端 悠1、藪中 佑樹2 (1. 大阪公立大学、2. 京都先端科学大学)
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【背景】大学体育授業は、大学の授業期間中に学内で行われる活動に加えて、長期休業期間中などに学外にて宿泊形式で行う集中型の活動(以下、学外集中授業)もある。西田ほか(2015)は、大学体育授業における学生の主観的恩恵を明らかにした。しかし、学外集中授業には着目されていないため、学外集中授業において学生がどのような恩恵を感じているかは明らかではない。本研究では、西田ほか(2015)の調査項目を参考に、学外集中授業における学生の主観的恩恵を明らかにすることを目的とした。【方法】分析対象者は、関西圏のA大学にて学外集中授業に参加した大学生137名(男性:67名、女性:70名;マリンスポーツ:90名、サイクリング:28名、ウィンタースポーツ:19名)であった。学外集中授業を通して学生自身が学んだこと(得られたこと、身に付けたこと、または気づいたこと)について、自由記述にて回答を求めた。得られた回答は、KH Coderを用いて計量テキスト分析を行った。【結果および考察】計量テキスト分析にて得られたネットワーク図とテキストデータをもとに、抽出された語を「スポーツの楽しさの理解」、「種目に関わる技術の習得」、「チームで協力する大切さ」、「集団での行動・生活の規範」、「体力の必要性」、「健康のための運動の重要性」、「初対面の人との関係づくり」、「達成感」、「コミュニケーションを通じた協調」、「自然の危険」に分類、解釈した。これらの中には、学外集中授業特有の主観的恩恵がみられた。例えば、「集団での行動・生活の規範」、「初対面の人との関係づくり」、「達成感」、「自然の危険」が挙げられる。これらの結果は、学外集中授業の計画立案や効果検証のための有用な基礎資料となり得る。

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