講演情報
[03心-ポ-42]朝食摂取有無がアスリートに及ぼす影響
*東山 明子1、保井 智香子2 (1. 大阪商業大学、2. 立命館大学)
【目的】朝食の重要性が以前から言われている。そこで、朝食摂取の有無が及ぼす影響について、アスリート学生と一般学生で比較検討した。【方法】対象はO大学強化クラブに所属する男子アスリート学生21人(19.33±1.11歳)と男子一般学生33人(20.19±1.12歳)である。朝食摂取日と朝食欠食日をカウンターバランスして1週間の間を開け、体温測定後に内田クレペリン検査法(UK法)を実施した。UK法前後に特性不安・状態不安検査と積極性評価尺度検査を、さらにUK法後に生活習慣アンケートの記入および握力と体重測定を行った。【結果】体温は、全体で朝食摂取日の方が高く、かつ一般学生のほうがアスリート学生より高かった(p=0.028)。握力は、全体で摂取日の方が欠食日より高かった。STAIの特性不安はアスリート学生の方が一般学生より高かった(p=0.024)。積極性評価尺度は全体でUK法前より後の方が増加したが、アスリート学生では摂取日にはUK法前より後の方が増加の傾向がみられ、欠食日には変化なかった。UK法作業量は摂取日にはアスリート学生の方が一般学生より多く(p=0.011)、欠食日には差がなかった。精神的健康度の指標である後期増減率は全体で摂取日の方が欠食日よりも高く、アスリート学生の方が一般学生より高く(p=0.012)、特にアスリート学生では摂取日の方が欠食日より高かった(p=0.006)。誤答数は欠食日に一般学生のほうがアスリート学生より多い傾向であった。【考察】朝食摂取日の方が欠食日より体温、握力、積極性、心的エネルギー、精神健康度が高かったことから朝食摂取の重要性が明らかとなった。アスリート学生は朝食摂取により積極性や心的エネルギーや精神健康度の増加が一般学生よりも現れたことから、アスリート学生では特に朝食摂取が重要であることが示唆された。
コメント
コメントの閲覧・投稿にはログインが必要です。ログイン