講演情報

[03心-ポ-48]大学生アスリートの長期離脱経験とマインドフルネス特性の関係性の検討

*松永 悠希1,2、菅生 貴之1 (1. 大阪体育大学、2. 帝京大学)
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近年、マインドフルネスという心理技法および心理特性がスポーツ場面で注目されており、高いマインドフルネス特性は、バーンアウトの軽減、ストレス反応の軽減などの好影響をもたらすことが明らかになっている(Gustafsson et al., 2015; 雨宮, 2014)。スポーツ場面で怪我をしたアスリートを対象とした研究も増加傾向にあるが、その形成のメカニズムに関する研究は依然として少ない。そこで本研究では、長期離脱経験がマインドフルネス特性の向上に寄与するかどうかを検討することを目的とした。調査は大学生アスリート211名(男性141名、女性70名; 平均年齢19.84±0.92歳)を対象に実施した。マインドフルネス特性を評価するための日本語版Five Facet Mindfulness Questionnaire(以下、「FFMQ」とする)(Sugiura, Sato, et al., 2012)、およびアスレティックトレーナーが記録した傷害記録のデータを用い、29日以上の怪我による離脱経験の有無(平均日数95.20±87.86日;有: n=109、無: n=102)を独立変数、FFMQの5つの下位尺度および合計を従属変数とした対応のないt検定を行った。結果として、長期離脱経験の有無によるマインドフルネス特性の違いは、合計得点および5つの下位尺度すべてにおいて見られなかった。この結果から、受傷経験のみではマインドフルネス特性に直接的な影響を与える可能性は低く、マインドフルネスプログラムや瞑想などによる介入が必要である可能性が示唆された。

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