講演情報

[03心-ポ-62]過去の運動部活動における取り組みがジェネリックスキルの獲得に及ぼす影響について

*柴原 健太郎1、豊田 直樹1、山本 浩二1 (1. 北九州市立大学)
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【背景】近年、ジェネリックスキルが注目される一方で、若者のジェネリックスキルの低さが問題視されている(経済産業省,2010)。ジェネリックスキルとは、さまざまな場面・社会の中で適用できる、汎用性のある技能であると捉えられている(小松ほか,2022)。このようなスキルの獲得においては、運動部活動の経験は非常に有益であると考えられる。【目的】本研究は、大学生を対象に、これまでの運動部活動への取り組みの質に着目し、①運動部活動への取り組みによってジェネリックスキルを向上させることができるか、②どのような取り組みがジェネリックスキルの獲得に影響を与えるのかを明らかにする。【方法】202X年4月にA大学の大学生598名を対象に、Forms(Microsoft社製)を用いて質問紙調査を実施した。そのうち、過去に運動部活動の所属経験があり、回答に不備のなかった436名(男性262名、女性172名、回答なし2名;平均年齢18.5±0.9歳)を分析対象者とした。調査項目は、性別や年齢などの基本属性、クラブ・サークル活動への取り組み尺度(池田ほか,2018)、ジェネリックスキル尺度(Pearce & Foster,2007)であった。【分析方法】①取り組み尺度の合計点数から2群(低群226名、高群210名)に分類し、対応のないt検定を行った。②取り組み尺度を独立変数、ジェネリックスキル尺度を従属変数とした重回帰分析を実施した。分析には、SPSSを用い、有意水準は5%未満とした。【結果】①t検定の結果、高群が低群に比べてジェネリックスキルの得点が有意に高いことが示された。(p<.001)②重回帰分析の結果、「メンバーとの深いコミュニケーション」因子(β=.18, p<.01)、「積極的な関与」因子(β=.30, p<.001)がジェネリックスキルに正の影響を与えていることが示された。

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