講演情報
[09方-ポ-19]スクワットジャンプにおける挙上速度の特徴平均速度とピーク速度からの検討
*平良 怜南1、砂川 力也1,2 (1. 琉球大学大学院 地域共創研究科 、2. 琉球大学)
本研究は、スクワットジャンプにおける挙上速度の特徴を明らかにすることを目的とした。日常的に運動習慣を有する健常な男子大学生26名を対象とした。スクワットジャンプの速度領域は1.4~1.5m/sの挙上速度に対応した重量で5回×3セットのプロトコルとした。スクワットジャンプは、反動を用いた最大努力での動作を教示し、しゃがみ込む深さは任意とした。なお、疲労の影響を考慮し、セット間の休息を少なくとも3分間とした。これらの測定を2回設け、両測定日の間隔は48〜72時間とした。対象者には、測定を実施する前日および同日に下肢三関節に関与する筋群のレジスタンストレーニングを行わないように指示した。全ての測定はリニアポジショントランスデューサーを用いて、挙上局面の平均速度(MV)およびピーク速度(PV)を計測した。その結果、各測定におけるセットごとのICCは平均速度で0.42〜0.66を示し、ピーク速度では0.90〜0.91を示した。さらに、各セットにおけるレップごとのICCは平均速度で0.20〜0.65を示し、ピーク速度では0.69〜0.85を示した。レップにおける速度低下率を比較したところ、測定1では平均速度(1.5%)、ピーク速度(2.3%)、測定2では平均速度(2.6%)、ピーク速度(3.0%)を示した。また、1レップ目に対して統計的に有意な低下となるレップ数については、ピーク速度で安定する結果を示した。このことから、スクワットジャンプのようなバリスティックな動作の挙上速度は平均速度よりもピーク速度の信頼性が高くなる特徴を示すことが明らかとなり、ジャンプ動作の指標として有用となることが示唆された。
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