講演情報
[09方-ポ-33]鉄棒における<チェコ式車輪>の習得過程に関する発生運動学的考察
*山田 裕斗1、廣田 修平2、竹田 唯史2、永谷 稔2 (1. 北翔大学 大学院、2. 北翔大学)
体操競技における鉄棒の<チェコ式車輪>は2024年度現在の採点規則でグループⅢ.後方浮腰回転後ろ振り出し順手背面懸垂(C)、グループⅠ.順手背面車輪(D)、グループⅢ.ケステ(C)に位置付けられており、3つの技で成り立っている。<チェコ式車輪>を成功させることができれば、グループ要求Ⅰ.懸垂振動技、グループ要求Ⅲ.バーに近い技の2つのグループ要求を満たすことができ、C難度2つ、D難度1つを得ることができる。また、近年では鉄棒におけるEスコアが非常に厳しく採点されている傾向にあり、その原因の一つとして考えられるのは、グループⅠ.懸垂振動技の倒立位逸脱による減点である。ひねりを伴うグループⅠの技を倒立位逸脱による減点なしで実施できるまで習熟度を高めることは容易ではない。そのため、<チェコ式車輪>の3つの技に含まれるグループⅠ.懸垂振動技としての順手背面車輪(D)はひねりを伴わない技で倒立位逸脱による減点を抑えることができる。それに加えて、先述のとおり、3つの技を成立させることができれば、C難度が2つ、D難度が1つと価値点を上げることができる。このように減点を減らしつつ、価値点を上げられることから<チェコ式車輪>は、鉄棒の決定点を上げるために戦略上有効な技であり近年の選手達の中で流行していると考えられる。一方で、現在の主流となっている3つの技の一連としての<チェコ式車輪>についての先行研究は見当たらず、現場の選手や指導者は手探りの中で練習していると考える。
本研究では、「鉄棒における<チェコ式車輪>の習得過程に関する発生運動学的考察」を取り組み、<チェコ式車輪>の運動構造と技術習得に求められる練習課題の有効性を確認し、習得に至るまでの動感意識を提示することを目的とする。尚、発表では、<チェコ式車輪>の運動構造と技術の確認、習得過程における具体的事例を提示する。
本研究では、「鉄棒における<チェコ式車輪>の習得過程に関する発生運動学的考察」を取り組み、<チェコ式車輪>の運動構造と技術習得に求められる練習課題の有効性を確認し、習得に至るまでの動感意識を提示することを目的とする。尚、発表では、<チェコ式車輪>の運動構造と技術の確認、習得過程における具体的事例を提示する。
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