講演情報
[11-1130-1add]糖尿病理学療法学のこれから
河野 健一
国際医療福祉大学 福岡保健医療学部 理学療法学科 学科長・教授
一般社団法人日本糖尿病理学療法学会 副理事長
国際医療福祉大学 福岡保健医療学部 理学療法学科 学科長・教授
一般社団法人日本糖尿病理学療法学会 副理事長

2006年:国際医療福祉大学卒
2006年:国際医療福祉大学病院
2008年:名古屋共立病院
2012年:愛知医療学院大学 助教・講師
2016年:国際医療福祉大学成田保健医療学部 講師
2020年:厚生労働省 医政局医事課
2022年:国際医療福祉大学成田保健医療学部・大学院 准教授
2025年:国際医療福祉大学福岡保健医療学部・大学院 教授
2006年:国際医療福祉大学病院
2008年:名古屋共立病院
2012年:愛知医療学院大学 助教・講師
2016年:国際医療福祉大学成田保健医療学部 講師
2020年:厚生労働省 医政局医事課
2022年:国際医療福祉大学成田保健医療学部・大学院 准教授
2025年:国際医療福祉大学福岡保健医療学部・大学院 教授
糖尿病理学療法の定義(沖縄声明2019)
「糖尿病理学療法とは、糖尿病によって運動機能が低下、あるいはその低下が予想される患者に対して、理学療法評価のもとに運動、徒手的・物理的手段を用いて行われる治療法であり、糖尿病の基本治療としての運動療法を含む」
この声明から6年が経過した現在、糖尿病理学療法は学術的・職能的領域において、果たして十分な臨床的実効性を示し得ているのか。私たちは改めて、その歩みと現状を見つめ直す必要に迫られている。
日本糖尿病理学療法学会は、
・糖尿病の基本治療としての運動療法に理学療法士が関わることの効果
・糖尿病性腎症、CKDに対する理学療法士による運動指導の透析予防効果
という2つの学会主導研究を進めている。しかし、日常診療において糖尿病の基本治療や重症化予防に関与する理学療法士および施設は一部に限られており、全国調査でもその実情が明らかとなった。結果として、十分な症例数に基づく検証がなお進んでいないという課題を抱えている。
それでも、糖尿病の基本治療、そして重症化予防において、糖代謝異常、足病、腎不全を有する対象者の身体活動量の向上が極めて重要であることは揺るぎない事実である。だからこそ、理学療法士がその専門家として、対象者に直接働きかけ、身体活動を引き出し支える場を確保し続けることにこだわらなければならないのではないか。そこに、この領域の未来を切り拓く核があると考える。
本学術大会では、「確固たる糖尿病理学療法とは何か」を改めて問い、その答えの一つとして「身体活動(指導)のあり方」そして「身体活動量の向上への確かな貢献」をテーマに据えた。大会長講演においてもその一端を示し、今後の糖尿病理学療法学の向かうべき道を参加者の皆様と共有する場としたい。
「糖尿病理学療法とは、糖尿病によって運動機能が低下、あるいはその低下が予想される患者に対して、理学療法評価のもとに運動、徒手的・物理的手段を用いて行われる治療法であり、糖尿病の基本治療としての運動療法を含む」
この声明から6年が経過した現在、糖尿病理学療法は学術的・職能的領域において、果たして十分な臨床的実効性を示し得ているのか。私たちは改めて、その歩みと現状を見つめ直す必要に迫られている。
日本糖尿病理学療法学会は、
・糖尿病の基本治療としての運動療法に理学療法士が関わることの効果
・糖尿病性腎症、CKDに対する理学療法士による運動指導の透析予防効果
という2つの学会主導研究を進めている。しかし、日常診療において糖尿病の基本治療や重症化予防に関与する理学療法士および施設は一部に限られており、全国調査でもその実情が明らかとなった。結果として、十分な症例数に基づく検証がなお進んでいないという課題を抱えている。
それでも、糖尿病の基本治療、そして重症化予防において、糖代謝異常、足病、腎不全を有する対象者の身体活動量の向上が極めて重要であることは揺るぎない事実である。だからこそ、理学療法士がその専門家として、対象者に直接働きかけ、身体活動を引き出し支える場を確保し続けることにこだわらなければならないのではないか。そこに、この領域の未来を切り拓く核があると考える。
本学術大会では、「確固たる糖尿病理学療法とは何か」を改めて問い、その答えの一つとして「身体活動(指導)のあり方」そして「身体活動量の向上への確かな貢献」をテーマに据えた。大会長講演においてもその一端を示し、今後の糖尿病理学療法学の向かうべき道を参加者の皆様と共有する場としたい。
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