講演情報
[P-3-2]糖尿病発症高リスクもしくは早期糖尿病職員へのセミオーダーメイド運動指導の効果
*橋本 健太郎1、大澤 竜太1、小吹 伸也1、青山 駿1、東 宏一郎1 (1. 公益財団法人東京都医療保健協会練馬総合病院)
キーワード:
運動食事指導、運動評価、介入群、非介入群
【目的】糖尿病は、進行性の病態で、発症した段階で膵β細胞機能はすでに約50%まで低下しているといわれている。そのため、できる限り早期に運動食事による予防介入を行うことが理想的である。今回我々は、糖尿病発症高リスクもしくは早期糖尿病である当院職員を対象に理学療法士が運動介入を行い、その効果を検証した。【方法】対象は30歳以上かつ糖尿病発症リスクを複数保有/早期糖尿病の職員30名(男6女24、年齢45±8歳、BMI23.9±3.9)で、24週間の食事運動介入によるオープン無作為化クロスオーバー介入研究を行った。介入期間は12週間でA群(前半介入群)15名、B群(後半介入群)15名に分け、それぞれ介入12週間-非介入12週間、非介入12週間-介入12週間とした。体力評価は➀柔軟性(長座体前屈)、➁筋力(握力、膝伸展筋力、プランク)、➂バランス(開眼片脚立位、閉眼片脚立位)、➃瞬発力(CS30、垂直跳び)、⑤2ステップ値(身長比)の5項目で行った。介入は、評価に基づきストレッチと8種類の運動からなる個別の非監視下運動プログラムを作成し、2週間毎に計5回、運動内容の見直しや調整・指導を行った。全ての運動を実践することを運動率、指定した3種類を実践することを順守率と規定した。食事については全24週を通じて地中海式健康和食の実践を指導するとともに、介入期間は1日あたりオリーブオイル50㏄と30gの素焼きナッツを提供、摂取推奨した。【結果】A群の2ステップ値が0週1.40±0.10から12週1.50±0.10、B群では2ステップ値が12週1.50±0.10から24週1.60±0.10、CS30が12週25.9±4.3から24週28.5±4.6回/30秒と、介入期間に改善がみられた。運動率はA群45±5.2%、B群51±7.5%、順守率はA群71±5.2%、B群75±5.5%であった。体組成ではB群の骨格筋量のみ12週23.1±4.3から24週23.5±4.5㎏に改善がみられた。【結論】B群ではCS30値2ステップ値、骨格筋量の3つの項目で介入期間に改善がみられ、A群に比して改善項目が多かった。その理由として、B群では、前半12週間まず自主的に運動に取り組む期間があったこと、指導側もより指導方法に習熟していたことの両者の可能性が考えられた。
倫理的配慮:
参加者に目的や方法を説明し書面で同意を得ております。発表時には個人情報が特定されないように無記名で管理されていることを明記いたします。またデータ管理においてはパスワード形式により不特定多数が閲覧できないよう管理しております。
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