講演情報
[P-4-6]回復期病棟での糖尿病患者におけるSGLT2阻害薬と実績指数およびFIMとの関連性
*永野 彬人1,2、井上 真聡1,2、保坂 咲来1、榎本 広野3、松井 遥2、中村 晃洋2、髙橋 悠2、杉澤 千穂2、池田 崇4,5
1. 昭和医科大学藤が丘リハビリテーション病院 リハビリテーションセンター
2. 昭和医科大学藤が丘リハビリテーション病院 栄養サポートチーム(NST)
3. 昭和医科大学病院 リハビリテーション部
4. 昭和医科大学 保健医療学部
5. 名古屋市立大学 医学部 保健医療学科 リハビリテーション学専攻
1. 昭和医科大学藤が丘リハビリテーション病院 リハビリテーションセンター
2. 昭和医科大学藤が丘リハビリテーション病院 栄養サポートチーム(NST)
3. 昭和医科大学病院 リハビリテーション部
4. 昭和医科大学 保健医療学部
5. 名古屋市立大学 医学部 保健医療学科 リハビリテーション学専攻
キーワード:
SGLT2阻害薬、実績指数、FIM
【はじめに】糖尿病薬として使用される,SGLT2阻害薬は,近位尿細管からの糖の再吸収を阻害することにより高血糖を改善する薬剤である.尿中に糖を排泄するため,体重減少効果も期待される一方で,サルコペニアが進行する可能性が指摘されている.本研究は,SGLT2阻害薬と実績指数および,Functional Independence Measure(FIM)の関連性,特に回復期病棟におけるリハビリテーションの効果ついて検討した.
【方法】2023年4月1日から2024年1月10日に当院回復期病棟に入院した患者のうち,糖尿病を有しているかつNSTで栄養評価した患者60例(男33:女27)を対象とした.60例のうち,SGLT2阻害薬の有無により2群で分けた.2群間で患者背景,食事摂取量,入退院時運動FIM,実績指数をt検定,カイ二乗検定,実績指数を従属変数としたステップワイズ法を用いて比較した.
【結果】糖尿病を有する患者60例のうち,SGLT2阻害薬あり群では,実績指数,入退院時の運動FIMは有意に高い結果となった.さらに,実績指数は年齢,SGLT2阻害薬の有無,食事摂取量の順で関連性が高い結果となった.
【考察】SGLT2阻害薬を服用している患者は,実績指数および入退院時の運動FIMは高値となった.本研究では,SGLT2阻害薬を当院入院時から服用している患者をあり群としており,あり群では入院時運動FIMが高値であるため,入院前から日常生活の自立度が高い患者が服用していると考えられる.また,あり群では実績指数が高値であるため,リハビリテーションの効果も得られやすい結果となっている.こちらに関しては,SGLT2阻害薬を服用することで,血糖コントロールが良好となり,リハビリテーションを進めやすい環境を整えることができたと考えられる.さらに,SGLT2阻害薬は血圧低下や体重減少効果も期待されるため,本研究の対象者には良い効果があったのではないだろうか.またSGLT2阻害薬を服用することで,体重減少効果はあるが,食事摂取量と実績指数が関連性を示した.そのため,SGLT2阻害薬を服用していたとしても,適切な量の食事摂取は必要だと示唆された.
【結論】SGLT2阻害薬を服用している者は,入退院時運動FIMや実績指数を高値にさせるため,リハビリテーションの効果が得られやすいことが示された.
倫理的配慮:
ヘルシンキ宣言に基づき,昭和医科大学倫理審査の承認を得た(承認番号:2025-0156).本研究は本学会の演題「回復期病棟での栄養サポートチームによる栄養療法とSGLT2阻害薬との関係性」のサブ解析として行った.
【方法】2023年4月1日から2024年1月10日に当院回復期病棟に入院した患者のうち,糖尿病を有しているかつNSTで栄養評価した患者60例(男33:女27)を対象とした.60例のうち,SGLT2阻害薬の有無により2群で分けた.2群間で患者背景,食事摂取量,入退院時運動FIM,実績指数をt検定,カイ二乗検定,実績指数を従属変数としたステップワイズ法を用いて比較した.
【結果】糖尿病を有する患者60例のうち,SGLT2阻害薬あり群では,実績指数,入退院時の運動FIMは有意に高い結果となった.さらに,実績指数は年齢,SGLT2阻害薬の有無,食事摂取量の順で関連性が高い結果となった.
【考察】SGLT2阻害薬を服用している患者は,実績指数および入退院時の運動FIMは高値となった.本研究では,SGLT2阻害薬を当院入院時から服用している患者をあり群としており,あり群では入院時運動FIMが高値であるため,入院前から日常生活の自立度が高い患者が服用していると考えられる.また,あり群では実績指数が高値であるため,リハビリテーションの効果も得られやすい結果となっている.こちらに関しては,SGLT2阻害薬を服用することで,血糖コントロールが良好となり,リハビリテーションを進めやすい環境を整えることができたと考えられる.さらに,SGLT2阻害薬は血圧低下や体重減少効果も期待されるため,本研究の対象者には良い効果があったのではないだろうか.またSGLT2阻害薬を服用することで,体重減少効果はあるが,食事摂取量と実績指数が関連性を示した.そのため,SGLT2阻害薬を服用していたとしても,適切な量の食事摂取は必要だと示唆された.
【結論】SGLT2阻害薬を服用している者は,入退院時運動FIMや実績指数を高値にさせるため,リハビリテーションの効果が得られやすいことが示された.
倫理的配慮:
ヘルシンキ宣言に基づき,昭和医科大学倫理審査の承認を得た(承認番号:2025-0156).本研究は本学会の演題「回復期病棟での栄養サポートチームによる栄養療法とSGLT2阻害薬との関係性」のサブ解析として行った.
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