講演情報
[P-10-3]小児1型糖尿病における運動に関する意識と課題の実態調査-T1Dキッズを対象としたアンケート項目作成のためのパイロットスタディ-
*溝口 桂1 (1. JA山口厚生連 周東総合病院 リハビリテーションセンター)
キーワード:
小児1型糖尿病、運動、不安感
【緒言】
小児1型糖尿病(Type 1 Diabetes:T1D)において、運動は血糖コントロールや心身の健康維持に有益であることが報告されている(Colberg SR et al. 2016)。一方で、運動に伴う低血糖リスクやインスリン調整の難しさが障壁となり、十分な運動習慣を獲得できない症例も多い(Riddell MC et al. 2017)。特に小児期は運動習慣の形成に重要な時期であるが、患児本人と保護者が運動に対してどのような不安や困難を抱えているかに関する報告は限られている。また先行研究で使用されている評価ツールの中には日本語版の妥当性が検証されていないものもあり今後、明らかにしていく必要がある。そこで本研究では、T1Dキッズを対象に運動に関する意識と課題を明らかにするため、先行研究を参考に運動に関する質問項目を作成しアンケート調査を実施した。
【対象と方法】
対象はT1Dキッズ(小児〜高校生)とした。調査は2025年に開催した1型糖尿病の会「山口会」のイベント時に対面にて実施した。内容は①運動習慣、②運動に対する好き嫌い、③低血糖経験、④運動に関する不安や困難、⑤医療者・学校・指導者との連携状況を中心に、質問票を作成した。回答は無記名とし年齢、性別のみ聴取した。
【結果】
T1Dキッズの約70%が「運動は好き」と回答した一方で、約半数が「低血糖への不安がある」と回答した。運動に伴う低血糖への恐怖が主な障壁とする先行研究を支持する結果となった。運動前後に血糖測定を「必ず行う」と答えたのは全体の50%にとどまった。今後、必要な支援として「学校・指導者への啓発」と「個別の運動指導」が多く求められた。
【結論】
T1Dキッズにおける運動の重要性は明らかであるが、実際には低血糖や管理負担が運動実施の障壁となっていることが示唆された。今回は先行研究で使用されている評価ツールの項目を抜粋しながら、調査を行った。今後は、日本語版としての妥当性を確認しつつ、日本人における運動に対する不安や困難感を明らか異にしていく必要がある。
倫理的配慮:
本研究を行うにあたり周東総合病院倫理委員会の承認(承認番号07-19)を得た。
小児1型糖尿病(Type 1 Diabetes:T1D)において、運動は血糖コントロールや心身の健康維持に有益であることが報告されている(Colberg SR et al. 2016)。一方で、運動に伴う低血糖リスクやインスリン調整の難しさが障壁となり、十分な運動習慣を獲得できない症例も多い(Riddell MC et al. 2017)。特に小児期は運動習慣の形成に重要な時期であるが、患児本人と保護者が運動に対してどのような不安や困難を抱えているかに関する報告は限られている。また先行研究で使用されている評価ツールの中には日本語版の妥当性が検証されていないものもあり今後、明らかにしていく必要がある。そこで本研究では、T1Dキッズを対象に運動に関する意識と課題を明らかにするため、先行研究を参考に運動に関する質問項目を作成しアンケート調査を実施した。
【対象と方法】
対象はT1Dキッズ(小児〜高校生)とした。調査は2025年に開催した1型糖尿病の会「山口会」のイベント時に対面にて実施した。内容は①運動習慣、②運動に対する好き嫌い、③低血糖経験、④運動に関する不安や困難、⑤医療者・学校・指導者との連携状況を中心に、質問票を作成した。回答は無記名とし年齢、性別のみ聴取した。
【結果】
T1Dキッズの約70%が「運動は好き」と回答した一方で、約半数が「低血糖への不安がある」と回答した。運動に伴う低血糖への恐怖が主な障壁とする先行研究を支持する結果となった。運動前後に血糖測定を「必ず行う」と答えたのは全体の50%にとどまった。今後、必要な支援として「学校・指導者への啓発」と「個別の運動指導」が多く求められた。
【結論】
T1Dキッズにおける運動の重要性は明らかであるが、実際には低血糖や管理負担が運動実施の障壁となっていることが示唆された。今回は先行研究で使用されている評価ツールの項目を抜粋しながら、調査を行った。今後は、日本語版としての妥当性を確認しつつ、日本人における運動に対する不安や困難感を明らか異にしていく必要がある。
倫理的配慮:
本研究を行うにあたり周東総合病院倫理委員会の承認(承認番号07-19)を得た。
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