講演情報
[B-10-06]都市特性がグラフィティの表現手法選択に与える影響ステッカーボムと日本の都市空間との親和性
*木村 さくら1、滝沢 正仁2、永見 豊2 (1. 拓殖大学大学院 工学研究科、2. 拓殖大学)
キーワード:
Spatial Perception、Visual Culture、Contemporary Art
本研究では、グラフィティにおけるステッカーボムの現象と日本の都市特性との関係について、文献調査と現地調査により紐解いた。主な知見は次の通りである。(1)複製可能なステッカーによる広域的展開は、新陳代謝の速い都市環境に適応した合理的な戦略的対応といえる。(2)ステッカーが境界の明確な工作物に集中する理由は日本的建築様式に依存し、完成された図像をさらに編集する行為は新たな表現ロジックと見出すことができる。(3)「ステッカーの集積量が交通量に応じて変動すること」と「一枚の貼付を起点に図像がコラージュ的に増殖していく様相」は、物理的な中心を欠く都市の情報集積の過程と解釈でき、ステッカーボムにおける「賑わいの核」の移ろいは、小さく中心性が更新される日本の都市らしさを表していると捉えられる。今後、本研究の知見を裏付けるために、他の都市におけるグラフィティにも言及し、表現方法と拡散の過程が都市構造に規定される条件について精査する必要がある。
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