講演情報
[PA-08]ワークショップにおける沈黙の役割デザイン実践における発散・収束プロセスの再考
*滝沢 侑花1、丸山 幸伸1 (1. 武蔵野美術大学)
キーワード:
Design Process、Brainstorming、Silence
近年、ワークショップやデザイン思考の普及に伴い、形式的なルールの適用による弊害が指摘されている。特に、アイデア発散時の規範である判断の保留や発想量の重視がプロセス全体に過剰適用され、対象について深く検討する行為が損なわれているという課題がある。本研究は、発話量が重視されるデザイン実践において、排除されがちな沈黙に着目し、その質的な役割を明示化するための探索的研究である。意図的に収束プロセスを規定せず実施した結果、特定の参加者に顕著な沈黙が観察された。事後インタビューによる分析の結果、この沈黙は思考の停止や議論への不参加を意味するものではなく、安易な同調を避けつつ、他者の意見を多角的に検証し、論理的整合性を確かめる内省的な時間として機能し得る可能性が示された。本稿では、現在のデザインプロセスが発散と収束の二元論的な理解に終始しており、合意形成や質の高い意思決定に必要な思考の間隔の設計が欠落しているという構造的課題を指摘する。その上で、沈黙が内省の機会として機能し得る側面もあることを踏まえ、プロセス設計においてどのように位置づけ、意思決定へと接続できるかについて考察を行う。
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