講演情報

[PA-62]流動性の中で生まれる価値とそのモデル化に関する考察装うことを手段とした固定性を持たない経済活動の実践

*大場 心晴1、安武 伸朗1 (1. 常葉大学)
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キーワード:

Social design、Design research、Narrative approach

経済活動は狭義では市場における財やサービスと貨幣の交換として捉えられる。しかし広義では贈与など近隣のコミュニティにおけるコミュニケーションも経済とされる。しかし著者はその間に「人と人との関係性や気持ちのやりとりと貨幣が組み合わさる交換がある経済は成立するのか?」という問いをもった。著者は、女性に対して自身の趣味であるジェルネイルの施術を行いながら、「装うこと」にまつわる対話を組み合わせる実践を行った。そこでは施術する著者(主体)とされる人(客体)の間で、互いに個人の価値観や他者との関係に関するナラティブが循環し、深い満足が得られた。ここから市場性や効率性を重視する資本主義的な捉え方では捉えきれない価値交換の存在を実感できた。これを著者は「やさしい経済」として捉え、そのモデル化の可能性を検討した。この価値交換では、主体と客体のあり方や、対価、やりとりする情報、行う場所など多くの要素が固定されておらず、施術する相手や著者の気持ちや施術場所によって変化することで、独自の価値が生まれると考える。仕組みにはなりにくく品質や効果も測りにくいが、当人たちにとっては現実に満足が残るものだ。本稿では装う行為を手がかりに、流動性を伴う価値交換のモデル化について考察する。

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