講演情報
[PA-88]分散型ものづくりによるケアの民主化データの信頼性と実装の不安解消を核とした集合知のデザイン
*林 園子1 (1. 東京家政大学 社会デザイン学環)
キーワード:
Social Fabrication、Co-design、3D Print
従来の医療福祉における支援機器供給は大量生産品が主流であり、個別の生活文脈に即した自助具の微細な調整は専門職の個人的技能に依存していた。本研究では、3Dプリント技術と共有プラットフォーム「COCRE HUB」を活用し、個別の「手直し(ケア)」を社会の「仕組み(システム)」へと繋ぐ、分散型ものづくりによるケアの民主化プロセスをデザイン学的に考察する。まず、データの信頼性を担保し利用者の迷いを払拭するため、臨床的知見に基づく「モデル掲載アセスメント基準」を構築した。素材の適切性や目的達成度など多角的な評価軸で評価を行い、品質保証の代替機能を果たしている。さらに、実装時の不安解消のため「取扱説明書」を導入した。衛生管理や破損時の対応を明文化するだけでなく、「完璧な既製品ではなく、使いながら作り替えていく道具」という哲学を共有することで、作り手・使い手双方の心理的負担を軽減し、柔軟なケアを許容する文化を醸成した。これらの仕組みは、社会実装における不安を共創のプロセスへと転換させるインフラであり、誰もがケアの担い手になれる持続可能なインクルーシブ社会を実現するためのメタ・デザインである。
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