セッション詳細
[S-32]シンポジウム32 PPIがひらく神経難病の明日:病態治療研究への患者市民参画
2025年5月23日(金) 8:00 〜 10:00
第15会場(リーガロイヤルホテル大阪3F 光琳の間③)
座長:高橋 正紀(大阪大学大学院医学系研究科 生体病態情報科学講座 臨床神経生理学), 勝野 雅央(名古屋大学大学院医学系研究科 神経内科学)
後援:日本小児神経学会
研究への患者市民参画(PPI)は、医学研究・臨床試験プロセスの一環として研究者が患者・市民の知見を参考にすることであり、国際的には医学研究の全ての分野で必須となっている。PPIを進めることで、研究者は研究開発を進める上での新たな視点と価値を獲得することができ、患者・家族は研究計画に研究参加者の意見を反映させるとともに研究内容を理解し進捗を把握することができる。患者数が限られる遺伝性神経難病の分野では、病態研究・臨床試験の計画やリクルートのみならず、患者家族の研究に対するニーズの把握やゲノムリテラシーの向上、国際連携など様々な面でPPIを研究に生かす必要がある。本セッションでは各疾患におけるPPIの取り組みについて、研究者と患者会の両方の視点で進捗を共有し、疾患の垣根を超えた交流を図る。
[S-32-1]球脊髄性筋萎縮症の早期治療法開発に向けたPPI
勝野 雅央 (名古屋大学大学院医学系研究科 神経内科学)
1995年名古屋大学医学部を卒業し、名古屋第二赤十字病院にて臨床研修。2003年名古屋大学大学院医学系研究科を修了した後、同客員研究員・高等研究院特任講師などを経て2015年7月から現職。卓越大学院CIBoGプログラムコーディネーター。日本学術会議連携会員。
[S-32-2]SBMA患者会の取り組み
濱田 之彦 (SBMAの会)
SBMA患者(2009年発症、2013年遺伝子解析診断 反復数52)
2013年「SBMAの会」に入会。
同会医療セミナーで講師の方の講演を聴き、研究者の存在に希望を見出す。
2015年5月 事務局員として患者交流会の運営や地域連携活動に参加。
2021年5月 副会長に就任。
2022年5月 会長に就任。
患者支援や啓発活動、医療機関・製薬会社との連携強化に取り組んでいる。
趣味は写真撮影。写真を通じて、身体障害者や難病患者、患者会の存在を広く知ってもらうことに努めている。
2013年「SBMAの会」に入会。
同会医療セミナーで講師の方の講演を聴き、研究者の存在に希望を見出す。
2015年5月 事務局員として患者交流会の運営や地域連携活動に参加。
2021年5月 副会長に就任。
2022年5月 会長に就任。
患者支援や啓発活動、医療機関・製薬会社との連携強化に取り組んでいる。
趣味は写真撮影。写真を通じて、身体障害者や難病患者、患者会の存在を広く知ってもらうことに努めている。
[S-32-3]東アジアCADASILレジストリ構築と治療法開発にむけた国際PPI
猪原 匡史 (国立循環器病研究センター 脳神経内科)
1995年 3月 京都大学医学部卒業
2003年 3月 京都大学博士(医学)
2006年 9月 英国ニューカッスル大学加齢医学研究所脳血管研究部門研究員(Kalaria教授)
2008年 2月 京都大学医学研究科臨床神経学助教
2013年 4月 国立循環器病研究センター脳神経内科医長
2016年 9月 国立循環器病研究センター脳神経内科部長
2025年 1月 国立循環器病研究センターCADASIL創薬研究部部長(併任)
2003年 3月 京都大学博士(医学)
2006年 9月 英国ニューカッスル大学加齢医学研究所脳血管研究部門研究員(Kalaria教授)
2008年 2月 京都大学医学研究科臨床神経学助教
2013年 4月 国立循環器病研究センター脳神経内科医長
2016年 9月 国立循環器病研究センター脳神経内科部長
2025年 1月 国立循環器病研究センターCADASIL創薬研究部部長(併任)
[S-32-4]カダシル患者として患者会活動の意義
二股 依子 (CADASIL知ってる会)
1959年三重県生まれ
1997年 左手に痺れを感じ MRI 検査京都大学附属病院脳神経内科検査入院
CADSILと診断を受ける
2022年 国立循環器病センターにてAMCAD治験(CADASILに対するアドレノメデュリン試験)に参加
1997年 左手に痺れを感じ MRI 検査京都大学附属病院脳神経内科検査入院
CADSILと診断を受ける
2022年 国立循環器病センターにてAMCAD治験(CADASILに対するアドレノメデュリン試験)に参加
[S-32-5]筋強直性ジストロフィー治療開発における患者・市民参画 (PPI) と国際連携の取り組み
高橋 正紀 (大阪大学大学院医学系研究科 生体病態情報科学講座 臨床神経生理学)
1989年大阪大学卒、国立療養所刀根山病院(現NHO大阪刀根山医療センター)、1997年米国マサチューセッツ総合病院・ハーバード大学、2001年より大阪大学神経内科学。2016年より、大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻臨床神経生理学教授(大阪大学医学部附属病院 神経内科・脳卒中科、遺伝子診療部 兼任)。希少骨格筋疾患、特にイオンチャネル異常症や筋強直性ジストロフィー(DM)の基礎および臨床研究に長年従事。DMの筋強直や心臓伝導障害が、それぞれ骨格筋型塩化物イオンチャネル、心筋型Naチャネルのスプライス異常によることを示した。日本のDM患者登録(Remudy)を国立精神神経医療研究センターと協力運営し、患者自然歴およびバイオマーカーなどの臨床研究を取りまとめている。日本の患者会(DM Family)や海外の患者団体、研究者、臨床医と密接な関係を持ち、2022年には日本で第13回のIDMC(International Myotonic Dystrophy Consortium)会議を主催したほか、世界的な自然歴研究を含むいくつかの国際共同研究プロジェクトに携わっている。
[S-32-6]世界中の患者とともに-筋強直性ジストロフィー患者会の取り組み
妹尾 みどり (特定非営利活動法人 筋強直性ジストロフィー患者会 (DM-Family))
1987年、多摩美術大学デザイン科グラフィックデザイン専攻卒業。同年、ソニー株式会社に入社し宣伝制作を担当。1999年に有限会社フロントを設立し、プロデューサー・コピーライターとして宣伝制作を継続している。
2006年に妹、籏野(はたの)あかねが筋強直性ジストロフィーの診断を受ける。当時は軽症だったが、徐々に症状が進行し、2013年から通院に付き添い、妹の病気について学び始める。2014年に「筋強直性ジストロフィー情報集(DM-info)」をFacebookページにて開始。2016年、籏野あかねの希望により、同じ病気を持つ仲間10人とともに特定非営利活動法人筋強直性ジストロフィー患者会(DM-family)を設立し、今に至る。本業の宣伝制作を行いつつも、筋強直性ジストロフィー患者会の事務局長として会全般の運営責任を担っている。
2006年に妹、籏野(はたの)あかねが筋強直性ジストロフィーの診断を受ける。当時は軽症だったが、徐々に症状が進行し、2013年から通院に付き添い、妹の病気について学び始める。2014年に「筋強直性ジストロフィー情報集(DM-info)」をFacebookページにて開始。2016年、籏野あかねの希望により、同じ病気を持つ仲間10人とともに特定非営利活動法人筋強直性ジストロフィー患者会(DM-family)を設立し、今に至る。本業の宣伝制作を行いつつも、筋強直性ジストロフィー患者会の事務局長として会全般の運営責任を担っている。
[S-32-7]脊髄性筋萎縮症の早期診断・治療実現へのPPI
齋藤 加代子 (東京女子医科大学 ゲノム診療科)
1976年 東京女子医科大学 卒業
1980年 同 大学院 臨床医学系小児科学修了
1980年 同 小児科 助手
1999年 同 小児科 講師、助教授を経て、教授
2001年 同 大学院先端生命医科学系専攻遺伝子医学分野 教授
2004年 同 遺伝子医療センター 教授・所長
2016年 同 副学長
2017年 同 定年退職
2017年 同 名誉教授、遺伝子医療センター(現、ゲノム診療科)特任教授 現在に至る
1980年 同 大学院 臨床医学系小児科学修了
1980年 同 小児科 助手
1999年 同 小児科 講師、助教授を経て、教授
2001年 同 大学院先端生命医科学系専攻遺伝子医学分野 教授
2004年 同 遺伝子医療センター 教授・所長
2016年 同 副学長
2017年 同 定年退職
2017年 同 名誉教授、遺伝子医療センター(現、ゲノム診療科)特任教授 現在に至る
[S-32-8]「SMA家族の会」の取り組み
大山 有子 (SMA家族の会)
2008年長男が脊髄性筋萎縮症Ⅰ型と診断、2014年SMA家族の会役員就任。2018年同会会長就任。SMA患者家族のQOL向上及び治療環境整備のための活動等に尽力している。