セッション詳細

保育・学校教育セッション
「医療的ケア児の「小1の壁」を乗り越える~保育所等から学校への切れ目のない支援~」

2025年9月13日(土) 14:40 〜 15:50
607会議室(会議棟6階)
座長:下川 和洋(NPO法人地域ケアさぽーと研究所)
医療的ケア児の課題は、①病院から在宅へ、②就学前(保育所等)から学校教育へ、③小児期から成人期への福祉や医療の移行など、様々な移行場面で強く顕在化する。
 従来、障害の程度が就学基準(学校教育法施行令第22条の3)に該当する児童は、原則としてすべて特別支援学校に就学することになっていた。障害者権利条約批准に向けた国内法の改正にともない2013年に、その就学手続きも変更され、2022年度は就学基準に該当する児童の約35%が地域の小学校に就学するようになった。また、医療的ケア児の就学では、就学先選択の他、学校への保護者付添により離職の危機などが生じる。これを「小1の壁」と呼んでいる。
 本セッションでは、就学前の施設(児童発達支援、保育所、幼稚園)から学校教育(小学校、特別支援学校)への就学に焦点を当て、以下のように進める。
①事例紹介:小野恵美さん(障害児保育園ヘレン経堂園園長)には、就学前施設での事例提供をお願いした。
②就学相談:飯田高広さん(宇都宮市教育センター所長)には、教育行政の立場から就学相談の進め方と医療的ケア児の就学相談における配慮事項などについて説明をお願いした。
③医療連携:木内昌子さん(一般社団法人MEPL・代表理事)には、地方公共団体と契約して看護師を保育所・学校等に看護師を派遣している経験を踏まえて、教育現場に看護師(法令上は「医療的ケア看護職員」という)を配置する上で教育と医療との連携の在り方について話をお願いした。
④ディスカッション:事例をもとに、より良い就学相談に向けた検討を行う。検討を通じてライフステージにおける「切れ目のない支援」を考える。
 事例検討を参加者とともに共有し、医療的ケア児支援法が掲げる基本理念「5 居住地域にかかわらず等しく適切な支援を受けられる施策」の一つとして、医療的ケア児の就学への理解が深まることを期待する。

座長

[1R60709-11-01]演題名 医療的ケア児の「小1の壁」を乗り越える~保育所等から学校への切れ目のない支援~

*小野 恵美 (1. 障害児保育園ヘレン経堂)

[1R60709-11-02]宇都宮市における医療的ケア児の就学相談の実際

*飯田 高広 (1. 宇都宮市教育センター)

[1R60709-11-03]教育と医療の連携について

*木内 昌子 (1. 一般社団法人MEPL)

全体討論・質疑応答

座長