講演情報
[P14-04]南海トラフにおけるプレート固着・すべり予測システムのプロトタイプ構築
*堀 高峰1、中田 令子2、飯沼 卓史1、日吉 善久1、兵藤 守3、加納 将行1,4、佐藤 大祐1 (1. 国立研究開発法人海洋研究開発機構、2. 東京大学大学院理学系研究科、3. 高知地方気象台、4. 東北大学大学院理学研究科)
我々は、沈み込み帯におけるプレート境界でのすべりの時空間変化をモニタリング・予測するためのプロトタイプシステムを構築している。日々観測される海陸の地殻変動データとの整合性を、あらかじめ用意したプレート境界でのすべりの時空間変化のシミュレーション結果のデータベースと比較し、整合性の高さに応じて定量化して結果を示すものとなっている。具体的には、南海トラフを対象とし、データとしてはGEONETの日々の座標値(F5解)とDONET水圧計の1日平均値を用いる。シミュレーションのデータベースは、現状では、速度状態依存摩擦則を仮定し、半無限均質弾性体中の3次元的な形状を考慮したプレート境界面でのすべりの時空間変化を計算した地震発生サイクルシミュレーションの結果を用いている。現在は359シナリオあり、今後、摩擦パラメータの与え方だけでなく、プレート境界形状の異なるモデルでのシミュレーション結果を加えていきたいと考えている。現在加えつつあるシナリオは、半割れ後から次の半割れまでを対象としたものである。さらに、データが比較できる形で与えられれば、シミュレーションに用いるモデルには制限が特にないので、現実的な地下構造や異なる摩擦則を導入したシミュレーション結果や、別の手法でデータ同化した結果を加えることも可能である。具体的には、豊後水道のSSEを対象としたMCMCによる逐次データ同化手法を適用し、その結果を可視化して比較できるようにする計画を進めている。このような柔軟性の高いシステムを構築することで、可能なところからプレート境界の固着・すべりの予測を試行していきたいと考えている。
