Presentation Information
[P001]Role of chloride ion to salty taste in gustatory sensation
*Momo MURATA1, Miku NAKAGAI2, Yoichi KASAHARA3, Yoshikazu SAITO3,4, Yukako HYASHI5, Tomiko ASAKURA3,6, Masataka NARUKAWA1,2 (1. Grad. KWU, 2. KWU, 3. UT, 4. TIFT, 5. KU, 6. OUJ)
Keywords:
salty taste,chloride ion,sensory evaluation
【目的】代表的な塩味物質として,NaClが知られている.塩味の発生にはNa+だけでなくCl−も重要であることが示唆されている.しかし,Na+と比べ,塩味感覚におけるCl−の役割に関する知見は十分でない.本研究では,ヒトの塩味感覚におけるCl−の役割に関する知見を得るため,様々な塩の呈味特性を官能評価により調査した.また,塩味受容に関与することが知られている上皮性Na+チャネルENaCの阻害剤であるアミロライドの添加が,それら塩の塩味強度へ与える影響についても検討した.
【方法】京都女子大学に所属する健康な成人女性を被験者とした.サンプルとして,NaClに加え,Cl塩であるKCl,NH4ClとMgCl2,Na塩であるリンゴ酸Na,グルコン酸Naとグルタミン酸Naを用い,その塩味強度,嗜好度,および味質を全口腔法で評価した.塩味強度の評価はVASスケールを用いた絶対評価,嗜好度は「とても好き」から「とても嫌い」の7段階の評点法で行った.味質は選択肢から最もあてはまるものを1つ回答させ,その割合を算出した.アミロライドの添加効果は,VASスケールと二点比較法で評価した.二点比較法では,アミロライドを添加した溶液と添加していない溶液を比較し,より強く塩味を感じる溶液を選択させた.
【結果】Na塩に加え,Cl塩でも塩味を呈することを確認した.特にKClとNH4Clが強い塩味を引き起こすことがわかった.Na塩も塩味を呈したが,その塩味強度は同じ濃度のNaClと比べ弱かった.これらの塩溶液にアミロライドを添加した結果,Na塩の塩味強度は低下したが,NaClとCl塩では塩味強度の低下は観察されなかった.つまり,我々が食品を味わう際,ENaCを介した塩味の寄与は予想よりも小さいと考えられた.これら結果は,ヒトの塩味感覚において,Cl⁻を介した塩味が重要な役割を果たす可能性を示唆する.
【方法】京都女子大学に所属する健康な成人女性を被験者とした.サンプルとして,NaClに加え,Cl塩であるKCl,NH4ClとMgCl2,Na塩であるリンゴ酸Na,グルコン酸Naとグルタミン酸Naを用い,その塩味強度,嗜好度,および味質を全口腔法で評価した.塩味強度の評価はVASスケールを用いた絶対評価,嗜好度は「とても好き」から「とても嫌い」の7段階の評点法で行った.味質は選択肢から最もあてはまるものを1つ回答させ,その割合を算出した.アミロライドの添加効果は,VASスケールと二点比較法で評価した.二点比較法では,アミロライドを添加した溶液と添加していない溶液を比較し,より強く塩味を感じる溶液を選択させた.
【結果】Na塩に加え,Cl塩でも塩味を呈することを確認した.特にKClとNH4Clが強い塩味を引き起こすことがわかった.Na塩も塩味を呈したが,その塩味強度は同じ濃度のNaClと比べ弱かった.これらの塩溶液にアミロライドを添加した結果,Na塩の塩味強度は低下したが,NaClとCl塩では塩味強度の低下は観察されなかった.つまり,我々が食品を味わう際,ENaCを介した塩味の寄与は予想よりも小さいと考えられた.これら結果は,ヒトの塩味感覚において,Cl⁻を介した塩味が重要な役割を果たす可能性を示唆する.
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