Presentation Information
[P093]Development of food production method using enzymatic reduction of oxalic acid, formic acid and hydrogen peroxide
*Naho Araya1, Yuto Kawamura1, Kyoko Iizaka (Morie)1, Junki Ogasawara1, Takashi Moriya1 (1. GODO SHUSEI Co., Ltd.)
Keywords:
oxalic acid,enzyme,formic acid,hydrogen peroxide
【目的】シュウ酸は,ほうれん草,タケノコ,生姜,ナッツ,コーヒー,緑茶などに含まれる有機酸である.シュウ酸は適量であれば通常の食生活で大きな問題を引き起こすことはないが,過剰摂取により体に悪影響を及ぼす可能性があり尿路結石症の原因でもある.また,味覚にも影響を与え「渋味」や「えぐみ」として感じられる.従来,シュウ酸の除去には,食品を茹でて水に溶出させる方法や,カルシウムと反応させて沈殿除去する方法が用いられてきた.しかし,これらの方法は除去効率に限界があり,製造工程が煩雑になることや栄養成分の損失を伴うなどの課題がある.他の手段として,シュウ酸オキシダーゼ (OXO) またはシュウ酸デカルボシキラーゼ (OXDC) 等の酵素を用いた方法が報告されている.しかし,これらの酵素反応では副生成物としてギ酸や過酸化水素が生成する.ギ酸は鋭い酸味を呈し味覚上好ましくなく,過酸化水素は高濃度では健康に悪影響を及ぼす可能性があるため,これら副生成物の低減や除去が望まれる.そこで本研究ではOXDC/OXOにカタラーゼ,ギ酸デヒドロゲナーゼを適量含む酵素製剤,及び食品素材由来のカタラーゼ,ギ酸デヒドロゲナーゼを利用することで食品中のシュウ酸を効率的に分解し,かつ副生成物を低減した食品製造方法を開発した.【方法】大腸菌を宿主としてBacillus velezensis又はCeriporiopsis subvermispora由来のOXDC/OXO遺伝子を組み換え,宿主由来のカタラーゼ,ギ酸デヒドロゲナーゼを適切な活性値で含有するように精製した酵素製剤を取得した.また,ほうれん草中にカタラーゼ,ギ酸デヒドロゲナーゼの活性が含まれることを確認した.OXDC/OXO酵素製剤をほうれん草搾汁に反応させ,シュウ酸,過酸化水素,ギ酸の濃度変化,味覚について評価した.【結果】ほうれん草中にカタラーゼ,ギ酸デヒドロゲナーゼが含まれることが確認された.ほうれん草搾汁にOXDC/OXO製剤を作用させた結果,シュウ酸,副生成物が低濃度まで分解され,苦み,渋みが低減されたほうれん草搾汁が得られた.
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