講演情報
[1I01]高温高圧水からインコネルを介したトリチウム透過挙動
*赤司 健太1、岩田 将吾1、中村 文哉1、片山 一成1 (1. 九大)
キーワード:
トリチウム、高温高圧水、インコネル
重水素とトリチウムを燃料とするDT核融合炉では、一次冷却材及び二次冷却材の候補として高温高圧水が想定されており、熱交換器を介したトリチウムの透過が予想される。配管破断事故時やメンテナンス時の安全対策検討のため、高温高圧水間でのトリチウム移行量や透過速度の評価は重要な課題である。そこで本研究では、熱交換器の候補材料であるInconel600を介した高温高圧水からのトリチウム透過速度を調査した。内管にInconel600、外管にSUS316を使用した二重管構造の実験装置を作製し、熱交換器内の高温高圧水を模擬するため内管に33kBq/ccのトリチウム水、外管に純水を注入してヘリウムで加圧するとともに、外管をヒーターで加熱した。定期的に外管の水を採取して液体シンチレーションカウンタで透過トリチウム量を評価した。実験の結果、加熱時間5日目までに透過が起きることが確認され、得られた透過速度の値は以前行われた166kBq/ccトリチウム水での実験と近い値となった。