講演情報
[2B15]燃料デブリの性状把握のための分析・推定技術の開発(7) パッシブγ線法の研究開発
*寺島 顕一1、松村 太伊知1、坂本 雅洋1、冠城 雅晃1、芝 知宙1、杉崎 沙希2、奥村 啓介1 (1. JAEA、2. E&Eテクノサービス)
キーワード:
福島第一原子力発電所、燃料デブリ、放射性廃棄物、非破壊計測技術、ガンマ線スペクトル分析、放射線輸送コード、燃料試験施設
福島第一原子力発電所の原子炉格納容器から取り出される回収物に対して、燃料デブリと放射性廃棄物の仕分けに資する非破壊計測技術の開発を進めている。同技術としては、複数の候補手法が検討されている中、本発表では、パッシブγ線法の要素試験について報告する。燃料デブリは、燃料溶融前の燃焼度が広範囲であることと、取り出し期間が長期におよぶことが予想されることから、採取される燃料デブリの条件により、計測に係る放射能特性が大きく変動することが考えられる。そこで、溶融前燃料の燃焼度、冷却期間、材料組成などが大きく異なる、TMI-2燃料デブリと軽水炉使用済み燃料切断片の2つの試料を対象として、燃焼計算ならびに放射線輸送計算による事前解析を実施するとともに、両試料に対するパッシブγ線の実測試験を行った。本発表では事前解析手法とJAEA燃料試験施設におけるホットセル試験の概要について説明する。