講演情報
[2H06]プルトニウムを含む実験済廃油及び廃液の安定化処理
*佐藤 匠1、坂本 直樹1、大塚 智史1 (1. JAEA)
キーワード:
実験済核燃料物質、安定化処理、窒化物燃料、炭化物燃料、金属燃料、廃油、廃液
核燃料(窒化物、炭化物、金属)に関する研究開発に伴って発生したプルトニウム(Pu)を含む実験済廃油及び廃液を安定な状態で廃棄するため、Puを分離回収後に固化するための条件を調べた。切削油等の廃油は、ガラスフィルタを用いた吸引ろ過等によってPuを回収後、80 ℃で加熱しながら12-ヒドロキシステアリン酸を主成分とする油固化材を60 vol%添加して撹拌し、室温まで冷却した結果、全体が固化して可燃性固体廃棄物として扱えることが確認された。一方、塩化物を最大10wt%含む希硝酸廃液は、TRUレジン等を用いてPuを回収後に中和し、重量比1:1の割合で石膏を添加して撹拌した結果、全体が固化して不燃性固体廃棄物として扱えることが確認された。回収したPuは空気中650 ℃の加熱により酸化物に転換して安定化した。以上の結果より、本手法が実験済廃油及び廃液の安定化の方法として有効であることが分かった。