講演情報

[2I07]トリチウム制限型燃料によるレーザー核融合炉の燃料増殖シナリオに関する研究

*大宮 馨1、城﨑 知至2、内海 幹大1、松尾 一輝3、近藤 正聡1 (1. Science Tokyo、2. 広島大、3. EX-Fusion)

キーワード:

レーザー核融合炉、液体ブランケット、トリチウム増殖、システムダイナミクス、LiPb

本研究の目的は,レーザー核融合炉において資源的に制約があるトリチウムを少量だけ用いたトリチウム制限型燃料を使用し,トリチウムを増殖しながら運転するシナリオをシステムダイナミクス(SD)シミュレーションにより明らかにすることである.天然リチウム濃度が25 mol%のリチウム鉛合金(Lithium Enhanced Lithium Lead Alloy: LELLA)を用いることで、チャンバー内径7 m,ブランケット厚さ1.5 mの条件の際にブランケットフルカバーTBRが1.47に達することがわかった.燃料の燃焼計算の結果,トリチウム制限型燃料は重水素とトリチウムが1:1になるように設計することで燃焼が改善されることがわかった.SDシミュレーションにより,定常運転に比べてT量の少ないT量制限型燃料を使用した場合の運転において,定常運転に到達するまでの日数を評価した.また,LELLAブランケット内に蓄積するトリチウム量や,トリチウムを定常的に取り出せるようになるまでの時間についても検討を行った.