講演情報
[2I08]プラズマ照射タングステンーレニウム合金における中性子照射初期過程における水素滞留挙動
*星野 柚香1、早川 歩1、Kolasinski Robert2、Talor Chase3、島田 雅3、増崎 貴4、波多野 雄治5、大矢 恭久1 (1. 静岡大、2. SNL、3. INL、4. 核融合研、5. 東北大)
キーワード:
タングステン、レニウム、プラズマ照射
核融合炉プラズマ対向材料として低スパッタ率、高融点、低水素溶解性の性質を持つタングステン(W)が候補として考えられている。しかし、Wは核融合炉稼働中に高エネルギー粒子や中性子から熱負荷や照射損傷を受ける。また、Wの一部は核融合反応から生じた中性子との核反応によりレニウム(Re)に核変換する。核融合炉環境下における水素同位体滞留挙動の理解の為には低中性子照射量である初期過程を理解する必要がある。そのため、本研究では低中性子照射量のW-Re合金における水素同位体透過挙動を明らかにすることとした。本研究ではKURにて10-6〜10-5 dpaの中性子照射を行ったW-10%Reを使用し、静岡大学にある線形RFプラズマ駆動透過装置と昇温脱離法を用いて水素同位体滞留挙動を評価した。HD混合プラズマ照射により、中性子損傷量が3.0×10-6 dpaのW-10%Reでは非照射試料に比べて、H,D滞留量が増加した。中性子照射初期過程での水素同位体滞留挙動の変化が確認できた。