講演情報

[2I16]Er2O3発光特性を利用する核融合炉内環境モニタリングにおける誘導γ線ノイズの影響評価

*小倉 結季1、田中 照也2,1、高山 定次2 (1. 名大、2. 核融合研)

キーワード:

Er2O3、発光測定、石英ファイバー、γ線誘起ノイズ、チェレンコフ光

Er2O3に紫外光を照射すると赤色と緑色の2つの発光ピークが観測される。これらの発光強度比はEr2O3材料の結晶性及び温度に依存することを明らかにしており、この光学特性を利用した核融合炉内の材料損傷や温度をモニタリングするシステムを検討している。炉内にEr2O3ディスクを設置し、炉のメンテナンス中に光ファイバーを用いて励起光及びEr2O3の発光を伝送する想定であるが、核融合炉材料の放射化によって発生した誘導γ線が光ファイバーに侵入すると、チェレンコフ光が伝送経路上でノイズとして発生し、測定を妨げる可能性がある。そこで、PHITSコードを用いた原型炉体系におけるノイズ発光強度の評価を進めている。また、Er2O3の割合が高い結晶では濃度消光による発光強度の低下が起きていると考えられ、新たにY2O3にEr2O3をドープした試料を作製することで、発光強度の向上を試みている。