講演情報

[3A04]プラスチックシンチレータ薄膜を積層したトリチウム検出用デバイス

*井原 辰彦1、上島 良司1、野間 宏1、渡辺 裕夫2 (1. プラケン、2. 電通大)

キーワード:

プラスチックシンチレータ薄膜、プラズマ処理、毛細管力、液体シンチレーションカウンター

トリチウム水に対して、カクテルフリーで連続検出可能なプラスチックシンチレータ薄膜積層デバイス(LPS)を試 作した.PS薄膜は自社製,膜厚は30±8 μmとした.薄膜表面は疎水性のため, TEOSによるプラ ズマ重合処理を施し親水性を付与した.これを20 mLバイアル瓶入口径Φ=15 mmに合わせてカットし,さらに,中心にΦ=3 mm の穴を設け,ディスクとした.バイアル瓶の高さに合わせた長さ55 mm, Φ=2.9 mmのステンレス管とスレンレス台座よりなるフォルダにディスク1015枚を通し積層し、LPSとした.今回は既存のALOCA製LSC測定装置(LSC 7200)を用いてLPS単体での性能を評価した。LPSに1.5 Bq/gの濃度のトリチウム水0.911 g(1.367 Bq)を吸蔵させ,バイアル瓶に装填し,LSC測定装置で測定したところNET CPM 7.50,計数効率9.15%を得た.実用の可能性が示唆された.