講演情報

[3D02]データ駆動型音響診断を基盤としたNa冷却高速炉の炉内異常の早期検知の検討(2) 沸騰検知技術の検討

*柴崎 陸1、植木 祥高1、相澤 康介2 (1. 東京理科大、2. JAEA)

キーワード:

異常検知、音響診断、沸騰、深層学習、畳み込みニューラルネットワーク、回帰分析、アンサンブル学習、ROC曲線

Na高速炉の炉心における冷却材沸騰事象の早期検知と推移把握を目的とし、音響識別によるサブクール沸騰の発生検知及び推移把握に適合する深層学習モデルの構築および性能評価を行った。本研究では、炉心局所異常に伴う異常検知技術の基礎知見の取得と基本的成立性を示すことを目標に、水を対象としたサブクール沸騰時に生じる音響データを取得し、時間‐周波数表現の特徴量を学習させた回帰型CNNモデルを構築した。本モデルの予測熱流束を基に沸騰開始点を閾値としたROC曲線による沸騰発生検知性能を評価した結果、検知手法の有効性を検証した。また、ホワイトノイズや水流動音といった基礎的なノイズ環境下においても、複数のCNNモデルを重み付き平均アンサンブル学習を通じて、熱流束回帰分析ならびに沸騰発生検知の性能向上が得られることを示した。