講演情報

[3H05]深部地下水溶存有機物に対する微生物影響評価

*佐藤 颯人1、戸田 賀奈子1、別部 光里2、天野 由記2、斉藤 拓巳1 (1. 東大、2. JAEA)

キーワード:

高分解能質量分析、微生物培養、深部地下水、溶存有機物、放射性核種

深部地下水を対象に微生物培養試験を行い,16S rRNA遺伝子解析による微生物叢評価と蛍光分析と高分解能質量分析による有機物の特性評価を組み合わせることで,微生物活動による深部地下水中の溶存有機物(DOM)への影響を評価した.微生物培養試験は深部地下環境を再現するため嫌気性条件で実施した.試料のサンプリングは培養試験の設置から0日と3ヶ月で実施した.試料のフィルターろ過を行い,ろ紙は微生物分析で使用し,ろ液は有機物分析に供した.微生物分析では,ろ過によって得られたろ紙から微生物のDNAを抽出し,PCRによるDNAの増幅ののちにシーケンス分析によってDNAの塩基配列を決定した.そして,試料中微生物の系統分析を行い,微生物叢を評価した.高分解能質量分析によって,地下水DOMの分子組成を決定し,蛍光分析では蛍光性DOMの分類と放射性核種模擬元素との錯形成能を評価した.