宅地地盤・住宅基礎の安心安全講演会(一般公開)
「5億年の地層が語る、山口の暮らしと環境」
開催日時
2025年7月22日(火) 13:10〜16:30
開催場所
第1会場(海峡メッセ下関イベントホール(4F))
講師
大和田正明(山口大学大学院創成科学研究科、地球科学分野)
講演要旨
私たちが暮らす山口県の大地は、なんと約5億年という気の遠くなるような長い時間をかけてつくられてきました。さまざまな種類の岩や地層が見られ、その多様さから「岩石の博物館」と呼ばれるほどです。そして、人がこの土地に住み始めたのは今から約2,000年前、弥生時代のころと考えられています。それ以来、私たちはこの大地からの恵みを受けながら、豊かな暮らしを育んできました。
山口県の大地には、私たちの暮らしに深く関わるたくさんの特徴があります。たとえば、大きな火山がないのに、県内のいろいろな場所で温泉が湧いています。これは、地下深くにある温かい水が、地面の割れ目を通って地上に出てきているからです。温泉があるのも、山口のユニークな一面です。また、最近は「短時間でたくさんの雨が降って、山が崩れた」といったニュースを耳にすることも増えてきました。こうした土砂災害も、地形や地盤の性質、そして雨の降り方と深く関係しています。実はこれらも、長い年月をかけてつくられた山口の大地の成り立ちとつながっています。
私たちの足元に広がる大地は、はるか昔から少しずつ今の姿になってきました。その長い歴史を知ることで、自然との付き合い方や、これからの暮らし方について新たな気づきがあるかもしれません。
※一般公開して実施します。
大会参加申込者だけでなく一般の方もご参加いただけます。