特別講演会
特別講演会は、一般公開して実施します。大会参加申込者だけでなく一般の方もご参加いただけます。
開催日時
2025年 7 月23 日(水)16:30 - 17:30
開催場所
未定
プログラム
16:30-16:35 講演者紹介
16:35-17:30 講演 「感性価値重視のものづくり―マツダスポーツカー開発秘話-」
講演者:貴島 孝雄 氏(公立学校法人山陽小野田市立山口東京理科大学工学部名誉教授)
要旨
Introduction
感性「人馬一体」を持った MAZDA MX-5 Miata は長年にわたり、多くのメディアから表彰を受けている。その表彰理由は、異口同音に「運転する楽しさ」を述べている。我々の創り込んだ感性=KANSEIが評価されたものと認識している。また、発売以来120万台以上の販売実績を上げ、LWS (Light Weight Sportscar)のオープンカーとして最も多く生産した車としてギネスにも登録されている。
Abstract
Mazda MX-5 Miataを商品化した後の 10 数年間を振り返って見た時、感性豊かなクルマとして具現化できているとともに、感性に注目したこの商品の狙いは顧客のみならず自動車業界の多くの人の心に共感を与えたと確信している。
MX-5 Miata の開発の狙いであった”感性=人馬一体”をどのように定義し、クルマというマンマシンシステムでいかに実現していったか、ドライバーに狙いの感性を実感させるインターフェースのあり方、狙いの感性を設計図にどのように反映したか、そしてこれらをどのように量産化したかを述べる。現代の高度に分業化かつシステム化された開発手順の中で、感性豊かなクルマを実現する為、開発責任者がバックグラウンドとした日本文化と開発思想、キーメッセージ等についても述べる。
21 世紀を迎え、個性的な商品が生まれにくい時代となりつつある反面、人々の心に癒しをもたらす商品が求められている。感性豊かな商品を開発しようとする技術者にセンスと勇気をもたらせれば幸いである。
講演者近影
貴島孝雄(きじま たかお)
1949年徳島県生まれ
1967年東洋工業(現在のマツダ)入社
1994年マツダ㈱ロードスター担当主査
2009年公立学校法人山陽小野田市立山口東京理科大学工学部教授
参加費
無料
参加方法
学会会員だけでなくどなたでもご聴講いただけます。事前申込みは不要ですので、会場に直接お越しください。