講演情報
[15a-K402-8]電荷輸送層を用いないペロブスカイト太陽電池の新構造の設計と光電変換特性
〇フ ジャンハオ2,1、齋藤 直1、池上 和志1、宮坂 力1 (1.桐蔭横浜大学、2.Royal Society of Chemistry)
キーワード:
ペロブスカイト、自己組織化膜
本研究では、正孔輸送材料、電子輸送材料などの電荷輸送層を除いたペロブスカイト半導体層のみのシンプルな構造で設計した。筆者らは配向した自己組織化分子膜(SAM)を正極/ペロブスカイト、負極/ペロブスカイトの界面に非対称に設置することで、電荷輸送層を用いないセル構成を特殊な方法で作製し、いくつかのペロブスカイト組成について光電変換特性を引き出すことに成功した。セル製作では、ペロブスカイト結晶粒子中のイオン移動を粒子間の融着に利用する方法で、良質の結晶膜を形成できることを見出した。作製したセルは電荷輸送材料がもたらす物性変化の影響を受けないことから、性能としてはヒステリシスの小さい極めて安定な光電変換特性をもつだけでなく、数100時間の連続光照射下で高寿命の特性を維持することが示された。