講演情報
[17a-K403-2]光合成産物可視化に向けた刺入型スクロースイメージセンサの機能検証
〇岡本 凜太朗1、松下 優介1、土井 英生1、高山 弘太郎1、澤田 和明1、高橋 一浩1、崔 容俊1、野田 俊彦1 (1.豊橋技術科学大学)
キーワード:
刺入型センサ、農業用センサ、植物体内スクロースイメージング
我々の研究グループは、植物刺入型pHセンサを用いて植物茎内でのpH変化やスクロース濃度の可視化に成功してきた。しかし、スクロース測定では3種類の酵素と電子メディエータを用いて電位変化を検出したが、酵素が溶液中に浮遊しているため植物体内での応用が困難であった。本研究では、感光性樹脂を用いて酵素を電位検出型アレイ上に固定化し、刺入型センサを開発した。製作センサは0.5 mM~1 Mの範囲で線形性のある感度を示した(38.3 mV/dec)。トマトの脇芽を用いた実験では、センサ刺入後にフェロセン含有スクロース溶液を添加し、センサの出力電位が約1.4時間後に上昇、植物体内スクロースの可視化に成功した。観測された電位応答は52.3 mVで、濃度換算で1.1 mMと算出され、センサの正確性を実証した