講演情報
[スポーツ文化-SA-1]オリンピック・パラリンピックムーブメントにおける政治的中立性国際紛争の影響
*昇 亜美子1 (1. 日本財団パラスポーツサポートセンター)
<演者略歴>
日本財団パラスポーツサポートセンターパラリンピック研究会研究員、慶應義塾大学国際センター非常勤講師。博士(法学)。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学。「ロシアのウクライナ侵攻のパラリンピック・オリンピックへの影響─スポーツの中立性」『パラリンピック研究会紀要』第20号(2023年9月)など。
日本財団パラスポーツサポートセンターパラリンピック研究会研究員、慶應義塾大学国際センター非常勤講師。博士(法学)。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学。「ロシアのウクライナ侵攻のパラリンピック・オリンピックへの影響─スポーツの中立性」『パラリンピック研究会紀要』第20号(2023年9月)など。
近年再び,国家の代表が出場する国際スポーツ大会における政治的中立性の問題について,2つの異なる側面から注目が集まっている。第一に,人権侵害やジェンダー・人種差別といった社会正義の問題への国際的な規範意識の高まりである。第二に,米国と中ロそれぞれの勢力圏が対立するような新冷戦といわれる国際的分断が,国際的メガ・スポーツ・イベントに持ち込まれている点である。本報告では特に、下記の課題について議論する。
第一に、「政治的中立」の意味について、アスリートコミュニティを含む国際社会のコンセンサスが得られていない点である。IOCとIPCが参加を容認している「個人中立選手」の定義をめぐっても議論がある。
第二に、大会において反戦やロシア・ベラルーシ選手の参加反対といった政治的意見が選手から表明される可能性についてである。
第三に、国際紛争下におけるパラリンピックの政治的性格を指摘したい。ロシアでもウクライナでも、紛争下で、傷痍軍人のスポーツ参加を通してパラリンピックと軍との結びつきが強まっている。
最後に、オリンピックとパラリンピックをめぐる国際的な分裂が、国際的なスポーツ運動そのものを分断する可能性についてである。ロシアが友好国を招待して大規模な国際的なスポーツイベントを開催している点などを議論する。
第一に、「政治的中立」の意味について、アスリートコミュニティを含む国際社会のコンセンサスが得られていない点である。IOCとIPCが参加を容認している「個人中立選手」の定義をめぐっても議論がある。
第二に、大会において反戦やロシア・ベラルーシ選手の参加反対といった政治的意見が選手から表明される可能性についてである。
第三に、国際紛争下におけるパラリンピックの政治的性格を指摘したい。ロシアでもウクライナでも、紛争下で、傷痍軍人のスポーツ参加を通してパラリンピックと軍との結びつきが強まっている。
最後に、オリンピックとパラリンピックをめぐる国際的な分裂が、国際的なスポーツ運動そのものを分断する可能性についてである。ロシアが友好国を招待して大規模な国際的なスポーツイベントを開催している点などを議論する。
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