講演情報
[スポーツ文化-SA-3]戦禍の中のオリンピックと平和
*野上 玲子1 (1. 江戸川大学)
<演者略歴>
江戸川大学社会学部現代社会学科講師。福岡大学スポーツ科学部を卒業後、同大学大学院スポーツ健康科学研究科修士課程、日本体育大学大学院体育科学研究科博士課程を修了し、博士号(体育科学)を取得。福岡県中学校保健体育教員、東京学芸大学教育学部特任講師、日本女子大学人間社会学部助教を経て、2022年4月より現職。
江戸川大学社会学部現代社会学科講師。福岡大学スポーツ科学部を卒業後、同大学大学院スポーツ健康科学研究科修士課程、日本体育大学大学院体育科学研究科博士課程を修了し、博士号(体育科学)を取得。福岡県中学校保健体育教員、東京学芸大学教育学部特任講師、日本女子大学人間社会学部助教を経て、2022年4月より現職。
スポーツは戦争に対して無力なのか。「スポーツと平和」「オリンピックと平和」への研究を深めていく中で、無力感に苛まれることは多い。2024年5月、パリ五輪を控えているフランスのマクロン大統領は、ウクライナのゼレンスキー大統領に対し、パリ五輪期間中の戦闘停止を呼び掛けたが、「休戦はロシアの思うつぼ」と返され、拒否された。ロシアのプーチン大統領も五輪休戦を支持しない意向を示唆した。そもそもオリンピックと戦争は別物であり、オリンピックがどのような平和運動を展開しても、戦禍は続くという現実がある。かといって、そのような無力感によって戦争から目を背けるのではなく、戦禍の中で開催されるオリンピックだからこそ、「平和」のために何ができるかを考え続け、「平和」への想像力を働かせることが重要であろう。21世紀の武力戦争という問題を、スポーツ、オリンピックはいかにして立ち向かい、「平和」を創出していけるのだろうか。
本シンポジウムでは、ドイツの哲学者カントが1795年に記した『永遠平和のために』の平和思想をもとに、「世界市民」や「歓待の権利」の観点から、現代の「スポーツと平和」「オリンピックと平和」の分析を試み、検討していく。
本シンポジウムでは、ドイツの哲学者カントが1795年に記した『永遠平和のために』の平和思想をもとに、「世界市民」や「歓待の権利」の観点から、現代の「スポーツと平和」「オリンピックと平和」の分析を試み、検討していく。
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