講演情報

[スポーツ文化-SB-1]子どもの姿から考えるスポーツの教育性

*佐藤 善人1 (1. 東京学芸大学)
PDFダウンロードPDFダウンロード
<演者略歴>
東京学芸大学 学長補佐、教授。岐阜県小中学校教諭、東京学芸大学附属大泉小学校教諭、岐阜聖徳学園大学准教授を経て現職。日本スポーツ教育学会理事、ランニング学会理事。(公財)日本スポーツ協会「アクティブ・チャイルド・プログラム普及・啓発」プロジェクト班員。博士(学校教育学)。
教師や指導者にとってスポーツは教育の手段である。例えば体育授業では「知識及び技能」や「思考力・判断力・表現力等」などを育成しなければならないし、学校教育全体では「体力・運動能力」の向上が求められている。地域のスポーツクラブでは、少しでもよい成績を収めるために,指導者は上手くなることを子どもに強いるし、チームワークの必要性を殊更に説く。一方、子どもにとってスポーツは目的であり内容である。子どもはスポーツの面白さに魅了され、自己目的的に挑戦する。その瞬間にこそ子どもにとっての教育的意義があるように思われる。このように両者の立場からスポーツの教育的価値を比較すると、乖離が生じていることは明らかである。
本シンポジウムでは、子どものスポーツ場面での具体的な出来事を例示しながら、子どもにとってのスポーツの教育性を問い直してみたい。私たち大人は、スポーツを教育の手段としてのみ用いるのではなく、子どもにとっての遊びとしての価値を基軸として指導に当たるべきであろう

コメント

コメントの閲覧・投稿にはログインが必要です。ログイン