講演情報

[健康福祉-B-06]中学校2年生におけるPhysical Literacyと運動好嫌度の関連(教,測)

*小坪 朋夏1、塚本 将太2、中村 紗綾3、春日 晃章4 (1. 岐阜大学大学院、2. 兵庫教育大学大学院、3. 名古屋経営短期大学、4. 岐阜大学)
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【目的】本研究は,中学校2年生におけるPLと運動好嫌度との関連を明らかにすることを目的とした. 【方法】対象は,G県の小学校5年生281名(男子:140名,女子:141名)であった.PLの測定には,鈴木ら(2022)がPhysical Literacy in Children Questionnaireを基に作成した日本版Physical Literacy評価法を使用し,4領域および運動好嫌度を調査した.4領域は,4件法で回答を得,領域ごとに得点化した.運動の好嫌度は,5件法で回答を得,3群に区分し分析に用いた.性別および運動好嫌度の違いによるPLの差を検討するため,二要因分散分析(性×運動好嫌度)を適用した.有意な交互作用が認められた場合には,単純主効果の検定を行った.また,有意な主効果が認められた場合には,Bonferroniの多重比較検定を行うとともに効果量(Hedges’s)を算出した. 【結果および考察】分析の結果,認知的領域および総合得点において有意な交互作用が認められた.単純主効果の検定および多重比較検定の結果,嫌い群において性差が認められ,女子の方が男子に比べて有意に高い値を示した.運動好嫌度では男女共に有意な主効果が認められ,好き群がどちらでもない・嫌い群に比べて有意に高い値を示した.女子と比べて男子の方が,運動が好きか嫌いかでPLに差が出ることが推察された.性別に関しては,社会的領域に有意な主効果が認められた.運動好嫌度では,身体・心理・社会的領域の得点に有意な主効果が認められた.身体的領域では,好き群が嫌い群より有意に高く,心理的領域では,好き群がどちらでもない,嫌い群より,どちらでもない群が嫌い群より有意に高く,社会的領域では,好き群がどちらでもない,嫌い群より有意に高かった.3領域については,男女共に,運動が好きである生徒ほどPLが高いことが示唆された.

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