講演情報

[学校保健体育-A-21]小学校体育科におけるメディアポートフォリオによる学校を中心としたコミュニティ形成に与える影響(教)

*石井 幸司1,2、鈴木 直樹3 (1. 宇都宮大学、2. 東京学芸大学大学院連合学校教育学研究科、3. 東京学芸大学)
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本研究の目的は、体育科の学習成果を子供、教師、保護者、地域住民といったステークホルダー間で共有するメディアポートフォリオによって、ステークホルダー間の関わりや認識に与える影響を、学校を中心としたコミュニティの観点から明らかにすることである。メディアポートフォリオを共有することで、他のステークホルダーと相互作用があった子供9名、教師2名、保護者9名、地域住民5名を対象として半構造化インタビューを実施した。得られたデータは複線径路・等至性モデルを用いて分析をした.
その結果、メディアポートフォリオがステークホルダー間の距離を縮める効果をもたらしたことが明らかになった。対象者たちは他のステークホルダーとの関係性が変化することを通じて、子供の体育の学習成果を共有する価値を認識した。特に、地域住民は他のステークホルダーに対する認識を変え、学校教育に対する関わり方が変化した。これにより、ステークホルダー間で信頼関係が築かれ、学校のステークホルダー同士が長期的に関わりたいという意欲が高まることが示唆された。さらに、学校と家庭、地域の相互支援関係が形成され、学校を中心としたコミュニティの結束が強化された。保護者や地域住民が今までよりも積極的に子供の学習に関与することで、子供の教育環境が豊かになり、学校を中心としたコミュニティ全体で子供たちの成長が支えられる仕組みが構築されたことが示唆された。

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