講演情報

[健康福祉-SB-2]認定スクールトレーナー制度の目的と概要

*武藤 芳照1 (1. 東京健康リハビリテーション総合研究所)
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<演者略歴>
名古屋大学卒業、整形外科医としてスポーツ医学を実践するとともに、身体教育学を専攻。東京大学名誉教授。3度の五輪の水泳チームドクターも務めた。
現代の子どもたちの身体活動と運動・スポーツは二極化しており、過多によるスポーツ外傷・障害が多く発生する一方、過少に伴い体力・運動能力の低下、運動器機能不全・生活習慣病の増加という現象を起こしている。こうした「運動器疾患・障害」が、中央教育審議会答申(2008年)にも「子どもたちの現代の健康課題の一つ」として位置づけられ、次いで学校健康診断の中に運動器検診が本格的に導入された(2014年)。しかし、検診後の事後措置としての運動器の健康に関わる保健指導や予防教育が、必ずしも十分に対応できていない現実があり、その活動の担い手として、公益財団法人運動器の健康・日本協会(BBJ)が養成する「認定スクールトレーナー」(ScT)の構想が生み出された。
ScTは、医療国家資格である理学療法士が、BBJの実施する所定のカリキュラムに則した講習と試験を経て取得する新たな資格であり、小・中・高等学校等において、地域の医師(整形外科医・学校医等)と連携しつつ、文部科学省の推進するコミュニティ・スクール(地域学校協働活動)の一環として、児童生徒等の運動器の健康増進と運動器疾患・障害に関わる保健指導と予防教育の活動を担う役割を果たす。
一人一人の児童生徒等が、「動く喜び 動ける幸せ」を実感して、生涯健康で幸福な日々を過ごすことができるように、全国でこの体制が広がっていくことを希望している。

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