講演情報

[生涯スポーツ-SA-2]参加者がスポーツの価値に触れるためのコーチの役割

*渋倉 崇行1 (1. 桐蔭横浜大学大学院)
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<演者略歴>
名古屋大学大学院教育発達科学研究科博士(後期)課程修了。博士(心理学)。新潟県立大学准教授等を経て現職。一般社団法人スポーツフォーキッズジャパン代表。日本スポーツ協会共通科目コーチデベロッパー。日本スポーツ少年団指導育成部会部会員。全日本軟式野球連盟指導部会外部委員。
青少年がスポーツ活動を行う場として運動部活動がある。運動部活動は、参加者の現在と将来における健康を実現する機会として重要な役割を担っており、そこでの経験が参加者の幸福(well-being)に及ぼす影響は極めて大きい。しかし、スポーツ活動の内容によっては、参加者はそのような運動部活動の効果を得られないどころか、心身の健康を脅かす様々な不利益を被る可能性もある。一方、生涯にわたる健康を実現するための機会が運動部活動に内在していると考えるならば、たとえ運動部活動がストレスを含む活動であったとしても、参加者がその環境への適応を試みることは重要なことである。
筆者はこれまで、運動部活動におけるライフスキルやストレスマネジメントをテーマとして研究を行ってきた。その主な関心は参加者がスポーツの価値に触れることができる活動条件を見出そうとすることに他ならない。そして、現在は研究の知と実践の知とを結びつける活動に軸足を置き、コーチ育成を展開している。これからの時代に求められるグッドコーチには、参加者がスポーツの価値に触れられる活動環境を整えたり、参加者の環境への適応力を育んだりすることに向けた指導力を備えることを期待したい。

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