講演情報

[学校保健体育-SA-1]学校体育における合理的配慮を考える

*内田 匡輔1 (1. 東海大学)
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<演者略歴>
東海大学体育学部体育学科 教授.筑波大学体育科学研究科修了.修士(体育学).筑波大学附属ろう学校(現:聴覚特別支援学校)、筑波大学附属中学校保健体育科教員として勤務.2005年より現職に着任.アダプテッド・スポーツ科学を中心に研究.「教養としてのアダプテッド体育・スポーツ」(2018 大修館書店)
中央教育審議会は、2019年4月に文部科学大臣から「新しい事時代の初等中等教育の在り方について」諮問されたことを受け、「令和の日本型学校教育」の構築を目指す答申を2022年1月に発表した。そこには、「子供たちの多様化」として、障害のある子供たちの増加と多様化、特定分野に特異な才能のある児童生徒の存在、外国人児童生徒数の増加、さらには18歳未満の子供の貧困率、いじめの認知件数、暴力行為の発生件数、不登校児童生徒数はいずれも増加傾向にあることが述べられ、学校は「これまで以上に福祉的な役割や子供達の居場所としての機能を担うことが求められている」。
このような役割を求められる学校の学習指導要領には、「共生の視点」が示され、教科「体育・保健体育」にも、インクルーシブ体育の実践が急務である。また、学校体育は、教科「体育・保健体育」を包含することから、教育課程内外における体育的活動を全てに対する合理的配慮の必要性も窺える。
本発表では、障害者差別解消法の改正を受けて義務化された合理的配慮が、学校体育に与える影響の有無という点に着目し、学校における体育的活動のひとつひとつが、全ての子供達たちにとって、安心安全な居場所づくりの一助として機能するための情報共有を目的としている。

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