講演情報
[05バ-口-06]IMUを用いたランニング1サイクルの局面分けと筋電図解析
*梶原 和子1,4、廣瀬 圭2,4、宇田 峻也4,5、中野 紘志4,5、小野寺 恵介3,4,5、岡田 空大1、堀本 遼治1、竹田 正樹5,6 (1. 同志社大学大学院スポーツ健康科学研究科博士前期課程、2. 小松大学、3. びわこ学院大学、4. 同志社大学大学院スポーツ健康科学研究科博士後期課程、5. 同志社大学スポーツセンシングセンター、6. 同志社大学スポーツ健康科学部)
本研究では1)慣性センサ(IMU)を用いて,ランニング中の1サイクルの局面(着地,支持,回復,振り出し局面)分けの方法を検証すること,および2)局面ごとの筋電図(EMG)を解析することを目的とした.被験者は, 100 m,200m,400 mをそれぞれ専門とする男子3名(20,21,34歳)の陸上競技選手とした.IMU(6軸IMU,サンプリング周波数1000 Hz)は,腰部,大腿部,下腿部,足部に,EMG(1000 Hz)は右脚8箇所(①腓腹筋,②ヒラメ筋,③前脛骨筋,④半腱様筋,⑤外側広筋,⑥大腿直筋,⑦大腿筋膜張筋,⑧大殿筋)に装着した.トレッドミルにて,スタート後10秒かけて25km/hに到達するように設定し,定速走行に到達したことを確認した後,10秒間(15-25秒)の加速度,角速度および筋電図を解析対象とした.トレッドミルの真横(被験者に対して90度方向)からカメラ(200 Hz)で被験者を撮影し,ビデオデータをWinanalyzeで解析した.IMUのデータから,拡張カルマンフィルタ(EKF)を使用し,腰部,大腿部,下腿部,足部の姿勢(ロール角とピッチ角)を推定し,さらに,ビデオカメラデータをもとに,センサ取り付け位置と座標系を補正し,股関節,膝関節,足関節角度を計算した.IMUから推定した関節角度変化とカメラの4局面のタイミングを使って,ランニング1サイクルを 4局面に分類すると,それぞれの局面の関節角度の特徴点が確認された.その特徴点を基に,各局面ごとの筋電図を解析した結果,局面ごとの筋電図の特徴を明らかにすることができた.着地局面で腓腹筋,ヒラメ筋,外側広筋,支持局面では腓腹筋,ヒラメ筋,外側広筋,半腱様筋,回復局面では大腿直筋,半腱様筋,大腿筋膜張筋,前脛骨筋,振り出し局面では半腱様筋,大腿筋膜張筋,大殿筋,腓腹筋,ヒラメ筋,外側広筋,前脛骨筋の活動が観察された.
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