講演情報
[11教-ポ-09]勝利を目指す過程で学生はどのように学びを得たのか大学体育授業内での話し合いによる振り返りとライフスキル獲得の関連
*伊藤 麻由美1、齋藤 壮馬2 (1. 帝塚山大学、2. 大阪成蹊大学)
本研究の関心事は,大学体育授業がどのように学生の成長を促すかにある.これまで,授業内での「自己開示」(島本・山本,2018;奈良・木内,2021)や授業後の振り返りにおける記述の文章量(瀧本ほか,2018)が,ライフスキルの獲得に影響していることが示唆されている.このことから,授業内で他学生と関わることや学修内容を振り返ることが重要であると考えられる.また,体育は運動学習という独自性を持ち,多様な運動経験および運動学習の経験を持つ学生が,運動の自己観察や他者の運動への共感を通じてコミュニケーションを深めていくことが可能であるとされる(金谷・高木,2019).そこで本研究は,大学体育授業において試合内容をチーム内で話し合うことが,ライフスキルの獲得にどのように影響を及ぼすかを明らかにすることを目的とする.
対象者は,大学体育実技科目(選択科目1単位,15回各90分)を受講し,質問紙調査を行なった初回および最終回授業に出席し,回答と研究の協力を得られた学生30名(男性23名,女性7名)とした.質問紙調査は,「日常生活スキル尺度(大学生版)」(島本・石井,2006)を用いた.毎回の授業終わりに,その日活動したチーム内で「いかにして勝つか?」をテーマに話し合いを実践した.授業前後における変化を調査するために対応のあるT-検定で統計処理を行った.さらに,受講学生がどのように学びを深めたのかを明らかにするため,毎回の授業課題(感想文)の記述内容を質的に分析し,結果図を作成した.
質問紙調査の結果,リーダーシップの項目で授業後のスコアが有意に増加(p<0.03)することが認められた.また,記述内容の分析から,受講学生は技の理解や教え合い以上に,チーム内の雰囲気を良くするための働きかけや,スポーツを行うことの楽しさを実感することが,連携したプレーやチームワークの実感に繋がっていたと考えられた.
対象者は,大学体育実技科目(選択科目1単位,15回各90分)を受講し,質問紙調査を行なった初回および最終回授業に出席し,回答と研究の協力を得られた学生30名(男性23名,女性7名)とした.質問紙調査は,「日常生活スキル尺度(大学生版)」(島本・石井,2006)を用いた.毎回の授業終わりに,その日活動したチーム内で「いかにして勝つか?」をテーマに話し合いを実践した.授業前後における変化を調査するために対応のあるT-検定で統計処理を行った.さらに,受講学生がどのように学びを深めたのかを明らかにするため,毎回の授業課題(感想文)の記述内容を質的に分析し,結果図を作成した.
質問紙調査の結果,リーダーシップの項目で授業後のスコアが有意に増加(p<0.03)することが認められた.また,記述内容の分析から,受講学生は技の理解や教え合い以上に,チーム内の雰囲気を良くするための働きかけや,スポーツを行うことの楽しさを実感することが,連携したプレーやチームワークの実感に繋がっていたと考えられた.
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