講演情報

[11教-ポ-15]小学校表現運動における教師の言葉かけについて無意識のバイアスに着目して

*村上 未来1、宮本 乙女1 (1. 日本女子体育大学大学院)
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私たちは誰もが、過去の経験により、無意識のうちにバイアスがかかった考えをもつことがある。しかし、その考えが十分な事実に基づいたものでない場合、間違った判断につながる可能性がある。そのような場面は、普段の日常生活に限らず、学校の教育場面でも存在する。
 体育授業場面における教師の思い込みによる言葉かけの例に着目すると、片田孫(2008)では、高等学校陸上競技において男子生徒に対して「女子に負けているぞ」という言葉かけがなされていたり、宮本(2018)では、中学校ダンスにおいて「ダイナミックにジャンプして」と男子に向けてより多く言葉をかけていたりする。このように中学校・高等学校の体育授業における教師の無意識の思い込みによる言葉かけに関する研究はいくつかあるが、小学校体育授業および小学校表現運動に着目した研究はほとんどない。
 そこで本研究では、小学校体育表現運動授業において教師の無意識の思い込みによる言葉かけがあるのか、それは自身の思い込みの存在に気づくことにより変容するのかを明らかにすることを目的とした。
 小学校表現運動授業での参与観察、アクションリサーチを実施した。研究対象授業は、小学校高学年の表現運動授業であり、1週間に3コマ、2週間全6回の授業を研究対象とした。授業中の教師の言葉は、ボイスレコーダにて録音し、言動をフィールドノートにメモした。毎授業後に研究者が作成した指標を基に、授業の振り返りやフィードバック、半構造化インタビューを実施した。
 アクションリサーチを行い、教師の言動の振り返りを繰り返し実施したことで、教師の行動や意識の変容があったかどうかを確認した。

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