講演情報
[11教-ポ-18]教えあい活動による運動表象の変容に関する研究
*和田 來夢1、久保 研二1 (1. 島根大学教育学研究科)
体育における運動の「知識」について、中学校学習指導要領解説保健体育編では、形式知と暗黙知について触れている。金子(1990)は、運動学習における、形式知や暗黙知などの知の全体を「運動表象」と呼んでおり、運動表象は運動の習熟度合いに相関することが多いと述べている。そこで、本研究では、対象となる運動ができない学習者が運動表象を獲得するための手段として、形式知や暗黙知の交流や補助といった教えあい活動に着目した。こういった教えあい活動を取り入れた授業を実践することで、運動表象がどのように変容していくのかを明らかにすることが本研究の目的である。また、その際に、技能や教えあいに関する意識の変容についても同時に調査し、考察することとする。
対象はS県Y義務教育学校4年生の児童30名とし、器械運動マット領域において、全8時間の授業実践を行なった。実践では、多様な他者と関わり合うことができるように、技能レベルが異なる児童を同じグループとして学習を進めた。他者と関わる機会を設け、補助やアドバイス、見つけたコツを共有する等を通じた教えあいを行う中で、側方倒立回転の技術理解に関わる運動表象に深まりがあるのか分析を行った。しかし、技能が異なる学習者同士を一つのグループにすると、できる児童→できない児童の一方通行になってしまうことが考えられる。そこで、ポイント冊子を作成し、マット運動を苦手としている学習者が形式知を用いて教えあいに参加できるような手立てを取り入れた。収集したデータは、①運動表象の記述、②体育・マット運動の好嫌や得意不得意、仲間との関わり合いに関するアンケート、③形成的授業評価、④技能である。本発表では、目的達成のために用いた手立ての具体的な内容、実践を通して得られた結果、今後の研究の見通しなどについて報告していく。
対象はS県Y義務教育学校4年生の児童30名とし、器械運動マット領域において、全8時間の授業実践を行なった。実践では、多様な他者と関わり合うことができるように、技能レベルが異なる児童を同じグループとして学習を進めた。他者と関わる機会を設け、補助やアドバイス、見つけたコツを共有する等を通じた教えあいを行う中で、側方倒立回転の技術理解に関わる運動表象に深まりがあるのか分析を行った。しかし、技能が異なる学習者同士を一つのグループにすると、できる児童→できない児童の一方通行になってしまうことが考えられる。そこで、ポイント冊子を作成し、マット運動を苦手としている学習者が形式知を用いて教えあいに参加できるような手立てを取り入れた。収集したデータは、①運動表象の記述、②体育・マット運動の好嫌や得意不得意、仲間との関わり合いに関するアンケート、③形成的授業評価、④技能である。本発表では、目的達成のために用いた手立ての具体的な内容、実践を通して得られた結果、今後の研究の見通しなどについて報告していく。
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